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林業復活のヒントになる「副業型自伐林家」の試み

国産材は工夫次第で生かせる

  • 泊 みゆき

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2012年3月30日(金)

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 第1回第2回の連載で触れたように、日本で利用可能なバイオマスの半分以上は森林からのものである。再生可能エネルギー利用量の半分以上を占めるバイオマス利用を今後に拡大していくには、林業振興が不可欠である。

 日本の人工林の年間成長量は、1億立方メートル以上(立木材積)と推定されている。最近の日本の木材需要量は7000万立方メートル程度(丸太材積)であり、その5割程度は十分まかなえるだけの資源量が存在する。また、価格的にも、外材よりも国産の杉材の方が安価である。にもかかわらず、なぜ、日本の木材自給率は2割台なのだろうか?

日本林業はなぜ衰退したのか

 林業は植えてから伐採まで数十年、場合によっては百年以上かかる、世代を超えて引き継がれていく産業である。日本林業衰退の原因も、第二次世界大戦以前までさかのぼる。

 戦争中および戦争直後、日本は旺盛な木材需要がある一方で、海外からの輸入はできず、国内資源でまかなうしかなかった。全国の山は過剰に伐採され、各地にはげ山が広がっていた。そうしたことから、その後の木材需要の増加も見込んで、1000万ヘクタール近い「戦後の拡大造林」が行われた。

 1964年に、木材需要増加や木材価格上昇を見込んだ「林業基本法」が制定されたが、需給見通しは外れ続け、林業政策は林業の競争力を強めることができなかった。

 1960年代以降、植えたばかりで人工林の平均林齢は若く、育てる林業の時代が長く続いた。この時期は収入より支出が多く、育林の費用を補助金でまかなううちに、各地の森林組合は組合員の森林管理よりも補助金の獲得を目指すようになる。造林、間伐、作業道整備といった作業を実施するかどうかは、補助金がつくかつかないかで判断されるようになった。森林の経営が育林から最終的な伐採・搬出まで統合されたものではなく、補助金とその要件に左右されるようになっていったのである。

 近年、温暖化防止の吸収源対策で何百億円もの資金を投入して大面積の間伐が行われたが、搬出費用が出ないため、その多くは「伐り捨て」された。主幹となる林道整備は国などによって進められたが、民有林内の作業道整備は、補助金を受けても赤字になる(森林所有者の負担が発生する)ため進まなかった。

 また他の政策にも共通するが、この半世紀間に行われたさまざまな事業の結果についてほとんど検証されなかった。官主導林政の基本的な枠組みが木材景気に沸いていた1950~60年代につくられ、本格的な軌道修正のないまま続いた。森林計画の形骸化とともに、大面積の皆伐など問題のある施業を規制することができなくなった。森林の伐採は、市町村に届け出させた段階でチェックすることになっているが、実際にはほとんど機能していない。

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