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もっと高く売るために、売り場を自分で作り、顧客を自分で育てる

サカナの流通をシンプルにして、売る仕組みを変えていく

2012年4月9日(月)

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 今、僕の住民票があるのは、雄勝町というところですが、石巻市内の人に「雄勝に住民票を移しました」というと、「雄勝ですか…」と、気の毒がられるんですよ。そのくらい悲惨だった印象があるのでしょうね。

 町は壊滅的で人口の8割が流出してしまい、石巻の中でも一番復興が遅れている状況です。それなのに特段の復興計画もなく、一番後回しにされてしまっているような気がするんです。雄勝町は、市町村合併の時に、最後まで抵抗した町なんだそうです。

 震災から1年余りが経った今の人々の状況ですが、3月の半ばまでは、失業保険の給付で何とか食べることはできたということもあって、会社で事務員を募集しても来ないんですよ。働けば当然、失業保険をもらえませんから。漁師さんたちもガレキの撤去作業をしていて、その費用というのが出ていましたので、そちらで稼いでいた人も多い。しかし、それも間もなく失われて、失業保険の切れる人も増えてきている。失業給付がまったくなくなった後にどうなるか。今より緊迫感も出ると思います。

立花貴氏(写真:陶山 勉)

 ただ、養殖業でいうと第3次補正予算で「がんばる養殖復興支援事業」というのが決まったんですね。それは、漁師が3人集まって、会社を作らなくても同一会計にすれば、仮に赤字を出しても3~5年間、赤字の9割を補填するということです。ということは、仮に1000万円の経費がかかったのに100万円分の水揚げにしかならなくても、後から900万円が戻ってくるということなんです。

 国としては当然よかれと思って決めたところが、なかなかうまくは使われないのでは、という危惧があります。それにこの支援事業の申請は、漁協経由でなければならない。ところが漁協に書き方を教えてくださいといっても説明できる人が少ない。結構厚い申請書なので、それで申請しようとして、漁師たちは難儀しているというのが正直なところですね。

 漁協に加盟していると、漁師が何か加工したものを作ったとしても、自家消費も禁止で、すべて漁協が買い取ることが条件ですよ。漁協からしかお金が入らない仕組みになっています。

 自分たちで販路を見つけて売りたいのであれば漁協に手数料を落とすことになりますが、手数料を落とせばいいのなら、そこは割り切ってやろう。販売先は自分たちで見つけてこようというのが、今回作った漁師の会社「OH!GUTS!(オーガッツ)」の特徴です。

一人ひとりの漁師を守りながら共同で販売

 これまではそれぞれの漁師がバラバラに仕事をしていました。それを、共同で作業場を使うとか、一緒になって販売をするようにしていきます。これまでは作ったものをポンと漁協に入れて、それがいくらで売れるか、誰が食べるかまでは誰も意識してこなかったんですけども、みんなが集まってひとつの会社にすることにより、確実に変わっていくと思います。

 まずはその商品のブランド化をしっかりやって、販路をちゃんと作っていく。そのためにはちゃんとした品質基準を作っていくことが必要ですが、こういうことも同じ仕組みの中でやったほうが、進みやすいんですよね。

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