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企業が自衛隊や警察などの活動から学ぶこと

コマンド・アンド・コントロールの下で効率的に取り組む災害・危機対応

  • 小坂 義生(フリーランスライター),熊谷 勇一(日経BPコンサルティング)

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2012年4月4日(水)

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自衛隊、警察、消防などの組織の災害・危機への対応能力が改めて注目されている。これらの組織の優れた対応を可能にするポイントは何か、そしてそれを企業が生かす方法とは。京都大学防災研究所の林春男教授は、企業も制服組を参考にして、組織の使命(ミッション)を明確にすることで、災害・危機の対応を行うべきだと語る。

――自衛隊、警察、消防などの組織の災害・危機への対応が、成果を挙げています。制服組の災害・危機への対応の仕組みが、企業などの組織に役立つ面は何でしょうか。

:自衛隊のなかでも特に武官は「制服組」と呼ばれますが、ここでは自衛隊、警察、消防などを総称して「制服組」と呼びたいと思います。制服組の災害・危機対応は、主に「初動期」に行われます。

 災害・危機への対応には、「初動期」「応急対応期」「復旧・復興期」の3つのフェーズがあります。「初動期」では、組織は迅速に体制を整えて、状況を把握し、人命にかかわるような事態であれば救助活動をしなければなりません。「応急対応期」は当面の機能復旧に対応する期間で、通信、電気などのインフラ機能の復旧もここに含まれます。「復旧・復興期」は、被災したまちや被害を受けた組織が災害・危機発生前の状態に戻り、さらに以前より良い状態となる期間のことです。

 制服組は「初動期」で迅速に対応し、人命救助や被災者の援護などで一定の成果を挙げており、彼らの災害・危機対応に臨む際の仕組みが、今後ほかの組織でも参考にすべきだと指摘されています。

 災害・危機対応の教訓の1つに、「人間は普段から行っていることは、災害・危機が発生しても行動に移すことができる」ことがあります。言い換えれば「普段やっていないことは、災害・危機時にはできない」ということです。制服組は災害・危機が発生した時、普段からしていることを実行しているのです。

 彼らは、1995年の阪神・淡路大震災での経験を踏まえ、災害・危機対応の在り方を検証し、その体制や仕組み作りを見直し、訓練を続けてきました。この間、数度にわたる災害・危機での経験も生かされています。こうした経験と平時からの訓練と準備が、今の災害・危機対応に生かされているのです。制服組が取り組んでいるのは、まさにBCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)の策定そのものでもあります。

 この連載の第1回で、企業にとっても平時からのBCP策定の仕組み作りが、災害・危機が発生した時にこそ役立つと述べました。企業があらかじめ想定しておかなければならない災害、事故、経済危機などへの対応は平時から備えておくこと、そしてそれを繰り返し検証してより高度なものに高めていくことが大切なのです。

――制服組が災害・危機対応において迅速に行動し、成果を挙げている要因について、体制や仕組づくりの視点からは何が指摘できますか。

:制服組は平時においても、明確な指揮調整機能(コマンド・アンド・コントロール)の下で行動する組織であることが、災害・危機発生後に迅速な対応が取れた最も大きな要因です。

 一般的に、制服組が効果的なコマンド・アンド・コントロールを実現するために、「作戦本部の設置」に始まる9のポイントがありますが、これは災害・危機に対応しなければならない企業にも求められます。コマンド・アンド・コントロールは、下の図のようになります。

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