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潜在能力高い風力発電、FITの条件次第で普及へ

世界は5年間で発電量3倍に

2012年4月5日(木)

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 遅ればせながら、日本でも再生可能エネルギーブームが到来しそうである。政府も「2012年は再生可能エネルギー元年」という言葉を使い始めた。固定価格買い取り制度(FIT)が7月より導入され、買い取り条件を決める委員会を経て、5月中旬までには条件が提示される予定である。

 本連載は奇しくも、委員会での検討時期と重なる。しばらくは、委員会の検討状況をも横目に、個々の再生エネ技術に焦点を当てながら、再生エネ普及のあり方を探っていくこととする。

 前回はイントロダクションであったが、今回から各論に入る。まずは、最も潜在的な可能性が高いと期待されている風力である。シリーズのはじめの段階であることや他エネルギーと比較して理解することが重要なので、横並びの記述も多くなるが、ご容赦いただきたい。

経済性、潜在性、迅速性、環境性の4拍子そろう

 世界的には、ここ10年来再生エネブームが続いている。欧州が牽引し米国、中国などに伝播したが、主役は風力発電である。世界の電力需要の2.5%は風力で賄われている。電力に占める風力の割合が高い国を挙げると、デンマーク20%、ポルトガル16%、スペイン16%、アイルランド12%、ドイツ7%である。EU全体では6%で、中国と米国が2%、そして日本は0.4%となっている。

 新規に設置された発電設備では、その10%以上は風車である。米国とEUでは35%以上を占め、発電設備の4%以上は風力発電となっている。こうした動きは、今後も続いていくと予想されている。多くの国は、電力需要の20%を風力で賄おうとの目標を掲げている。

 風力発電が急速に普及している背景は、再生エネのなかではコストが低い(経済性)、資源が豊富にある(潜在性)、開発から運転までの期間が短い(迅速性)という長所が評価されているからである。ライフサイクルでみたときの二酸化炭素の排出も少ない。

 資料1は、前回も掲載したが、IPCCが2011年5月に公表した種類別のコスト比較である。ライフサイクルベースのコストであり、最小値、中間値、最大値が示されている。黄色い部分は既存の大規模発電のコストであるが、ほぼ火力発電と考えていい。再生エネのなかでは水力や地熱が低位にある。これは、超長期にわたる耐用年数ベースでは、そのメリットを発揮できることを意味している。一方で、民間資本が想定する事業期間を超える場合が一般的で、初期投資負担が重く、それを軽減する支援措置が必要になる。風力は比較的投資回収期間が短い種類の中では、高い経済性を誇っている。

資料1 再生可能エネルギーのコスト比較

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「潜在能力高い風力発電、FITの条件次第で普及へ」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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