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薄熙来は軍事クーデターを企てていた

その2:「軍では何が起きているのか」の巻(2)

2012年4月5日(木)

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 前回、「中央軍事委員会において、現軍事委員会主席である胡錦濤と、次期軍事委員会主席になるであろう習近平は、どうも“手を結んでいる”ようなのである」と書いた。

 そして「ようなのである」としか表現できないのは、今のところ、十分に確かな情報を入手できていないからだとエクスキューズした。ところが今般、発表しても大丈夫な程度に信頼度のある情報を入手した。「現代版・楊家将」を後回しにして、まずは軍におけるミステリアスな変化を追跡したい。

党序列9位の周永康と薄熙来による「打倒習近平」謀反説が浮上

 2012年2月16日、アメリカ発の中文メディアは一斉にBill Gertzの記事を伝えた。

 同氏は、「ワシントン・ポスト」や「自由灯台」などに寄稿しているジャーナリストだ。彼によれば、王立軍が成都市にあるアメリカ領事館に持ちこんだ資料の中に、「習近平打倒」に関する情報があったというのである。

 つまり中国指導層のトップに上り詰めたいと思っていた重慶市元書記の薄熙来が、チャイナ・ナインの一人である周永康(党内序列9位)と謀って次期国家主席と目されている習近平を打倒しようと画策していたというのだ。

 筆者は拙著『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』の266ページに、最終校閲ギリギリで、このネット情報を書き込んだ。だが、あくまでも「噂」として扱った。 チャイナ・ナインの動きをある程度認識している筆者としては「あり得ない」というのが最初の印象だったからだ。

 しかしアメリカ発の「打倒習近平」謀反説は、その後、Bill Gertzの肉声がYou Tubeに載るなどしてますます盛んになってきた。2月23日以降、Bill Gertzが新たな文章を「自由灯台」(Free Beacon)に書いたとして、アメリカ発の中文ネット情報に数多く転載されるようになった。

 その一つが「博訊」(アメリカ中文メディア)の情報である。そこにはBill Gertzが公開したという次の文章がある。

“Wang possessed invaluable knowledge of the current Chinese power struggle, and the efforts of the hardliners like Zhou Yongkang and Bo Xilai to upset the smooth succession of Xi Jinping.” one official said.

 Wangは王立軍のことで、Zhou Yongkangは周永康、Bo Xilaiは薄熙来、Xi Jinpingは習近平を指す。それぞれ中国語のピンインという発音でそのまま表現している(チャイナ・ナインの名前の中国語ピンイン表記に関しては拙著のカバーに書いてあるので参照していただきたい)。

 この英語の意味は次のとおりだ。「王立軍は現在の中国の権力抗争に関する非常に貴重な情報を持っていた。それは周永康や薄熙来といった強硬派が習近平へのスムーズな権力移行を阻止しようと意図するものである、と政府関係者が言った」。つまり「薄熙来が周永康と謀って習近平政権へのスムーズな移行を阻止し、薄熙来が天下を取ろうという謀反」に関する情報だというのである。

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「薄熙来は軍事クーデターを企てていた」の著者

遠藤 誉

遠藤 誉(えんどう・ほまれ)

筑波大学名誉教授

1941年、中国長春市生まれ、1953年帰国。理学博士。中国で国務院西部開発弁工室人材開発法規組人材開発顧問、日本では内閣府総合科学技術会議専門委員などを歴任。2児の母、孫2人。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長