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激しさ増すソーラー・ウォーズ、激変する世界情勢

「グリッドパリティ」に近づく太陽光発電【1】

2012年4月12日(木)

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 その名の通り明るいイメージがある太陽光発電であるが、最近やや暗い報道が多い。ソーラーパネルの需給バランスが崩れ価格が大きく下落し、パネルなどのメーカーは大幅赤字に苦しむ。米国では主要メーカーの破綻が相次いだ。4月2日には世界をリードしてきたドイツの象徴ともいえるQセルズの破綻が判明した。

 一方、世界市場は拡大を続けており、FIT(固定価格買い取り制度)が導入される日本も成長市場として世界から注目されている。はやくもメガソーラへの期待が異様ともいえる盛り上がりを見せる。

 数回にわたり、太陽光発電の動向を紹介する。今回は、激変する世界市場の動向について解説する。

欧州経済危機にもかかわらず2011年も世界市場拡大

 太陽光発電は、2010年に世界で約1700万キロワット設置された。約8兆円の産業である。市場規模は、需要ではEUで8割を占める。また、パネル生産では中国・台湾が6割、日本1割を占める(資料1)。本社所在地から欧米に分類されていても、工場はアジアにある場合が多い。アジアでつくって欧州に売るという構図である。種類別にみると、結晶シリコン系が9割、化合物系を主とする薄膜系は1割である。2011年は、欧州経済危機もあり需要不振が噂されたが、速報では約2600万キロワット設置となった。

資料1.太陽電池の生産量(2010年)
(資料)PV News.2011.5およびPV News.2011.7
(出所)経済産業省

 太陽光発電の設置量は、2000年に入って以降、高い成長を続けてきている。年間設置量をみると、2006年158万キロワット、2007年251万キロワット、2008年617万キロワット、2009年726万キロワット、2010年1663万キロワットと急増している。2010年は、ドイツが741万キロワットと驚異的な数字となり全体の44%を占め、前年(381万キロワット、52%増)に続き牽引役となった。2010年末時点の累計では、3953万キロワットとなっている(資料2、出所EPIA:European Photovoltaic Industry Association)。

資料2.世界の太陽光発電設置量推移と見通し
(注)各国の2015年予想値は、Moderate値とPolicy-Driven値の平均
(資料)EPIA Global-Market-Outlook2015(2011/5)
(出所)ソーラーフロンティア株式会社

 EPIAは2011年から2015年までの導入量を予想しているが、低成長型で年率7.6%、政策誘導型で年率21.5%の伸びを見込んでいる。前者では2011年1333万キロワット、2015年2115万キロワットで、後者では2011年2393万キロワット、2015年4390万キロワットである。

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「激しさ増すソーラー・ウォーズ、激変する世界情勢」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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