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心が喜ぶ働き方を探して

人生の35カ年計画に自分がやっと追いついてきた

2012年4月17日(火)

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 震災から1年余りが経ち、現地が受けた被害のことをどんどん忘れつつある人が多い。これはずっと前から、現地に入っている僕らの想定していたことでした。「被災地」とか「復興」という言葉自体が薄れて聞こえると去年の年末あたりから感じていたので、僕は今、意識的に使っていません。

 現地にボランティアに入る人もどんどん減っています。人々の関心が薄れてくることは、仕方ないと思っています。ですが、根本的な問題がまだここにはあるということを、みんなで共有していきたいと思っています。被災地のための復興ではなく、日本そのものの問題だ、という意識に置き換えていく時期に来ています。

 ただ、全部を変えようとすると、さすがに時間がかかりすぎます。だから僕は分散せずに、何かよいモデルケース、例えば教育や、漁業や、まちづくりといったことの成功例をまず作る。そして、それを横に展開していく、小さくてもグッとくるやり方のほうが、いろいろ変えられるんじゃないかと思っているんです。

人間が本来持っているエネルギーに沿って動いている

 以前の仕事に区切りをつけて、住民票まで移して「なぜ」とよく聞かれます。一緒にやろうという漁師さんたちは、全てを失っている。船も自宅も、人によっては家族もなくしているわけですよ。僕だけ東京に残っていて、すべてを持っているのでは、本当の信頼を得ようとしてもそれは無理なことです。もちろん、何が住民票を移すことでどんな不都合が起こるか分かりませんでしたが。

東京都杉並区立和田中学校の前校長、藤原和博氏(左)と立花貴さん(写真:陶山 勉)

 この1年、僕が被災地にいて感じるのは、亡くなった人たちのエネルギーです。現地に残って一生懸命がんばっているのは、亡くなった方々の置いていったエネルギーに突き動かされているという感覚が大きいです。

 抽象的なようですが、人間の内側から沸き上がってくるエネルギーの性質、それは「人に喜んでもらう」ことと、「世の中がよりよくなることを求める」ことじゃないかと感じています。それで、僕はこの2つに沿ってみようと思ったんです。すると、いろんな人も同じような気持ちを持って関わってくれるようになり、うねりになっていきました。

 人に喜んでもらいたい、世の中がもっとよくなってほしい、という思いは、人がもともと持っている性質であり、その性質に乗ったことをやっていれば何でもできるんじゃないでしょうか。

雄勝の人々にも伝わった自分の思い

 たまたま僕は雄勝中学校というところをなりふり構わず応援していて、給食がない時に自分の家でおかずを作って届けていたわけですが、その中学生の親が漁師だったりするわけです。それで漁師さんや町の人たちにも早い段階で受け入れられたところはあると思います。

 昨年の末、雄勝中学校の佐藤淳一校長先生に頼まれて父兄の前で話をしてきました。なぜ僕が雄勝に関わるようになったのか、今までやってきたことについての話です。ここまでやってくれたのか、ということで涙しているご父兄の方々もいらっしゃいました。

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