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「遺伝資源」を活用して地域経済を活性化

生物多様性地域戦略の策定は「国主導」から「地域主体」へ

2012年5月7日(月)

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 今回のテーマは「ABS(遺伝資源へのアクセスと利益配分)と地域の関わり」である。

地域の独自性を前面に出したマレーシア

 ちょっとおさらいをしておこう。海外の生物資源を利用する(Access)場合には、生物資源の保有国に「利用したい」という連絡をして「事前合意」(Prior Informed Consent : PIC)を得る必要がある。さらにその資源の実質的な所有者と利用に関する利益配分などの「双方が合意した条件」(Mutual Agreed Terms:MAT)で契約する必要がある。

 国有地に生息する生物資源を利用する場合はPICもMATも当事者が一つ(国家)なので、まとめることが出来てイージーであるが、実際には州有地や私有地だったり生物資源の実質的所有者が国ではないことも多いので、なかなか面倒だ。

 さて、PICとMATの正しい順序であるが、原則論から言えばPIC→MATとなるのだろうが、「必ずしもPIC→MATの順番にならないこともある」。いやそれより、そもそも事前合意なしにMATはありえないので、「国以外の所有者との(PIC付きの)MATが成立してから国のPICを得る場合(MAT→PIC)もある」が正確な表現だろう。

 実際、多くの国では生物資源アクセスの国内法整備はいっこうに進んでいないので、「まあうまく、当事者同士でMATを締結してよ。後でPICはOK出すからさ」という国が多いようである。現場の状況に精通している地方公共団体の方が契約に積極的なことも多いだろう。とはいえ、それに付け込んで利用者に圧倒的に有利なMATを締結して、「しめしめ」なんて思っていると、国からPICがもらえなかった、なんていう可能性だって当然あるわけで、やはりきちんとしたMATを締結することをお勧めする。

 私のホームグラウンドであるマレーシアは、国としては生物資源アクセス法を持っていない<注1>が、サバ州、サラワク州の一地方公共団体が「厳格かつ包括的な」生物資源アクセス州法<注2>を整備して海外のみならず他州からのアクセス希望者に対処している。国としてのPICについては、州政府とのMATを連邦政府が追認するような慣例になっている。(ただし、当社は例外的に国の機関を通してマレーシア政府と先に契約締結した。)

<注1>生物多様性国家戦略は策定されている
<注2>ActやOrdinance、つまり法令や条例のことだが、ここではひとまとめにして州法とする

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