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IT、それは悪い意味の大問題だ

2012年4月19日(木)

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 "IT Doesn't Matter"、日本語訳すると「IT(情報技術)は重要ではない」というタイトルの論文を、米国の著名な技術評論家であるニコラス・カーが、米『ハーバード・ビジネス・レビュー』に発表したのは2003年のことだ。「It doesn't matter」、つまり「大したことじゃないよ」という慣用句にかけたもので、IT(情報技術)はコモディティ化し、競争優位を作り出すものではなくなってきている、という趣旨だったと記憶している。

 当時、この論文の内容を巡って、IT業界で様々な反応があった。この指摘には正しい点もあると個人的には考える。

 だが筆者はあえて「IT Does Matter !」、ITは大問題だ、と書きたい。ITはイノベーションを起こす可能性があり、今もコモディティ化していないという意味とは違う。日常化したITを使いこなせず、むしろ企業競争力を下げるケースすらある、経営がかかわるべき全社的問題だというのが主題だ。

 たかが情報システムとあなどることなかれ。現代が「ビッグデータ」の時代かどうかはともかく、情報の重要性は時代を経るごとに増している。ITはあなたが使っているパソコンだけ、会社のWebサイトだけ、情報システム部門が関係するものではない。

 今や、情報システムを通じた情報の流れは、人間にとっての神経のような存在になっている。情報システムに生じた異常は企業の経営に様々な悪影響をもたらす。

 受発注や生産管理システムの障害による業務の混乱、電子商取引システムの停止による販売機会の損失、完成させることができなかった情報システムの廃棄に伴う巨額の損害、個人情報の流出に伴う企業のブランド価値の低下など、実例はいくらでもある。

多発する深刻な障害

 日経ビジネス編集部が取材したところによれば、今年に入ってからだけでも企業の業務活動に深刻な影響を与えたシステム障害がいくつもあった。

 3月7日、日立製作所ではグループの約半数に達する16万人が、ほぼ1日にわたって電子メールを利用できなくなった。多くの会社で電子メールは電話と同じ不可欠な情報インフラになっている。当然、同社の業務にも大きな影響が生じた。

 3月1日には、首都圏などで店舗を展開するピーコックストアで、システムの切り替えを実施したところ、49店舗でPOSシステムに異常が発生。商品には何の問題がないにもかかわらず、店舗の開店時間を遅らさざるを得なかった。これにより、5000万~6000万円の売り上げの逸失を被ったと同社は見積もる。

 社会に影響を与えるシステム障害も後を絶たない。今年2月のシステム障害を原因とした東京証券取引所の241銘柄の売買停止、昨年後半から今年1月までにかけてのNTTドコモの相次ぐ通信障害をご記憶の方も多いだろう。

 日経ビジネスでは2012年4月16日号で「システムが止まる日」と題した特集を掲載し、これらの障害の実態を徹底検証している。上記の事例の詳細は日経ビジネス本誌の特集をご覧いただければと思う。本連載はこの特集と連動する。併せてお読みいただければ、内容に対する理解はさらに深まるはずだ。

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「IT、それは悪い意味の大問題だ」の著者

中村 建助

中村 建助(なかむら・けんすけ)

ITpro編集長

日経デザイン、日経ストアデザイン、日経コンピュータ、日経ソリューションビジネス編集長、日経エコロジー編集長、日経ビジネス副編集長などを経て、2012年よりITpro編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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