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ジャカルタの貧しい少女もFacebookを使う

“いびつな成長”を遂げる市場で優位薄れる日本企業

  • 中村 真司

  • 内藤 純

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2012年4月24日(火)

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 2012年初め、インドネシアの首都・ジャカルタを訪ねた時のこと。川沿いにある貧しい地区で車を降りて、少し散策することにした。このあたりの家屋はいわゆるバラック造りだ。屋根と壁はトタンでできており、いくぶん傾いているようにも見える。家の中にはテレビが1台あるが、冷蔵庫は無い。インドネシアではごく一般的な家庭である。

 歩いている子どもたちに話を聞いてみて驚いた。12歳だという少女は、「Facebookで友達とチャットをしながら宿題をやってるの」と言って、屈託なく笑うのだ。

ジャカルタの川沿いにあるバラック造りの家々
話を聞いた少女たち

家に冷蔵庫がなくてもFacebookは必需品

 少女はネットカフェや携帯電話を使ってFacebookにアクセスしているという。ネットカフェや携帯電話の利用料金はどうしているのかというと、親にもらう1日当たり30円とか50円のお小遣いでお菓子や文房具を買い、その残りを貯金して支払っている。彼女たちの親の職業は、タクシーやバスの運転手、溶接工などである。インドネシアの総人口の96%を占める、年間所得1万5000ドル未満の「下位中間所得層・低所得層」の子供たちである

インドネシアの所得階層別人口分布

 インドネシアに限らず、多くの新興国では、固定電話よりも携帯電話が普及しているが、この少女たちもプリペイド型の携帯電話を持っていた。ITUの統計によると、インドネシアの携帯電話加入者数は、2011年6月時点で約2億2500万人で、普及率は90%を超えている。このうち、約1500万人が携帯電話を通じてインターネットにアクセスしており、数年後にはその数は1億2000万人、つまり日本の総人口と同レベルになると言われている。また、インドネシアの8~24歳の若年層の約80%が携帯電話を保有しているというデータもある(Ideosource社Andi S. Boediman氏調べ)。

 ネットカフェも一般的で、ヤフーとTNSインドネシアの調査によると、この国のネットユーザーの約53%がネットカフェを通じてインターネットにアクセスしている。筆者が立ち寄ったマクドナルドにもパソコンが整然と配置され、さながらネットカフェのようだった。

ジャカルタのマクドナルド店内

 このようなネット環境に支えられ、インドネシアのFacebookアクセス者数は、米国、インドに次いで世界第3位、約4400万人に達している。(2012年3月時点)

 マクロで眺めてみると、インドネシアの2011年の1人当たりGDP(国内総生産、IMF試算の購買力平価ベース)は4668ドルで世界119位。25位である日本の3万4362ドルに比べると、約7分の1だ。

 そんなインドネシアの、決して裕福ではない人たちも、携帯電話を持ち、インターネットにアクセスし、Facebookを活用している。バラックに住む少女たちにとっても、友達とコミュニケーションする手段として、ネットは欠かせないものになっている。この国の情報へのアクセスは、世界の先端と言ってもよいだろう。

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