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世界初、系外惑星候補の撮影に成功!

国立天文台・太陽系外惑星探査プロジェクト室(1)

2012年5月14日(月)

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 「これは、2009年8月の観測データです。地球に似た星のまわりを近赤外線で撮影したもので、こことここ、2カ所に惑星候補があります」

すばる望遠鏡が世界ではじめて惑星候補を直接捉えた画像。米TIME誌が選定する「2009年の重大な科学発見トップ10」に選ばれた。
(写真提供:国立天文台)

 国立天文台准教授で太陽系外惑星探査プロジェクト室長の田村元秀さんが、ぼくに示しているのは、こと座の方向50光年のところあるGJ758という星の周囲を撮影したという画像だ。指先にはたしかにはっきりと、粒だった小さな星、惑星らしきものが2つ写っていた。

 ぼくはめまいを感じた。50光年という、わりと近い距離とはいえ、別の星の惑星が「見える」時代になったのだなあ、と。

 この大宇宙のとある局所銀河群に、我々の銀河系があり、その一つの腕(オリオン腕)に我々の太陽系がある。太陽系の内側から3番目の惑星軌道を周回する「地球」は居住可能(ハビタブル)な条件を備えており、我ら人類をはじめ、おびただしい種類の生命を宿している。

 では、太陽以外の恒星ではどうか。太陽系以外にも惑星があって(太陽系外惑星、あるいは、単に系外惑星ともいう)、そのうちのいくらかは、「居住可能」であり、生命を宿し、時には知的生命体すら生みだしているかもしれない。

 と述べると、狭義の「科学」をはみ出して、SFの世界であると感じる人がいるかもしれないし、「科学者たちの真面目な異星人さがし」ともいわれるSETI(地球外知的生命体探査)を思い出す人もいるかもしれない。ぼく自身、SETIを扱った小説を2002年に書いており(出版は2003年)、その際には系外惑星探査についても調べ、魅了された。

 その時の知識では、太陽系外の惑星を直接「見る」のは難しいので、まずは主星(恒星)をよく観察し、その前を惑星が通ったときにほんの少し暗くなるのを捉えたり(トランジット法)、大きな惑星の公転に主星が引きずられ振動するのをわずかな波長の変化として捉えたり(ドップラー法)、惑星が引き起こす間接的な現象を見つけるのが、普通だった。これらの方法は直接惑星を見ないので、「間接法」と呼ばれる。

 それが今や、「間接」ではなく、文字通り「目に見える」直接的な方法で、系外惑星が探査されているというのである。本当にこの分野は日進月歩で、油断も隙も(?)あったものではない。

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「世界初、系外惑星候補の撮影に成功!」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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