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イスラム政権下のトルコに日本企業ラッシュ

三井物産系は病院を買収、NECやダイキン工業も進出

  • 畑中 美樹

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2012年4月27日(金)

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 世界がトルコに注目している。イスラム政権下にありながら急速な経済発展を遂げているからだ。トルコの国内総生産(GDP)は、穏健イスラム政党「公正発展党」が政権を獲得した2002年には2300億ドル強に過ぎなかった。しかし、それが2011年には4倍弱の約8200億ドルにまで拡大している。しかも3000ドル台であった1人当たりGDPも、2010年には1万79ドルと自動車や家電製品などの購買意欲が高まる水準と言われる1万ドルを超えている。

目指すは世界経済トップ10

 トルコは2011年も欧州で最も高い実質GDP成長率8.5%を記録している。2010年の同率が9.2%であったので減速したように見えるかもしれない。だが主要輸出市場である欧州を襲った不況の中でのことだけに、トルコ経済の好調ぶりがお分かりいただけよう。

 経済規模では2010年時点で世界第17位に上昇したトルコは、建国100周年に当たる2023年までにトップ10入りすると宣言している。トルコの2011~17年の年平均GDP成長率は、経済協力開発機構(OECD)の中で第1位の6%強と予測されているだけに不可能な目標ではなさそうだ。

 トルコ経済の躍進をもたらしたのは、2002年の総選挙で勝利し単独政権を担うこととなった「公正発展党」の思い切った改革政策である。同党は国際通貨基金(IMF)の指導を受けながら、(1)緊縮財政の導入、(2)民営化の推進、(3)社会保障改革(年金基金の統合や年金支給開始年齢の引き上げなど)の実施、(4)税制改革の断行(納税者番号制度の導入や付加価値税率の引き上げなど)などに積極的に取り組んできた。

 欧州連合(EU)をはじめとする外国資本の流入が始まったのは、これらの政策によりトルコの財政状態やマクロ経済情勢が改善したためである。トルコが1996年にEUと関税同盟を結んでいたことも海外からの投資の活発化を促した。

「ウィン・ウィン」が可能なビジネス・パートナー

 トルコは日本にとっても魅力あるイスラム国家である。最大の魅力は、トルコが、今後高成長が期待できる中東や中央アジア市場に近く、しかも、既にそれら諸国と強い経済・ビジネス関係を持っている点である。例えば、トルコの多くの建設企業は、歴史的・文化的つながりの強い中央アジア諸国やイスラム教を共有する中東・北アフリカ諸国で精力的に活動している。

 特に一部地域を除いて渡航制限があるイラクやリビアについては日本企業は出遅れ気味なだけに、進出済みのトルコ企業と組むことは事業獲得の有力な方法となりそうだ。幸いなことに、トルコ側も日本の持つ技術力や資金力に期待をかけている。トルコ側が作業員の派遣などの現場仕事を引き受ける代わりに、我が国が先端技術や資金供与を担うという形での役割分担は十分可能だろう。

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