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Yシャツしか作れなかったミャンマーが変わる日

課題が見えたらチャンスがある。変化の先頭に立てるかどうかの勝負どころ

  • 野村 修一,木村 義弘

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2012年4月27日(金)

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 このところニュースではミャンマーの話題で持ちきりだ。私たち自身、数多くの日系企業の新興国戦略構築に携わってきたが、ミャンマーがここまで話題になるというのは以前から着目してきたものとして素直に嬉しく思う。願わくは、この流れが一過性に終わることなく、ミャンマーで日系企業がチャンスをものにできるよう一緒に汗を流していきたい。

 一方で、そんなミャンマーへの関心の高まりに対して、「ミャンマー投資は時期尚早である」という言説もある。では、いつ、どんな条件が揃えばミャンマーを考えるのか。戦略的に考え、結論として進出しないという選択肢もあるだろう。しかし、「まだ早い」という考えはその決断を先延ばしにしているように見える。

 今回は第1回第2回の連載を受けて、ミャンマー全体の課題について、そしてチャンスについて読者の皆さんと考えを共有したい。

法律の整備に規制緩和など課題も残る

 前回、多重為替相場制についてご説明したのと同時に今年4月に統一されたということも書いた。多重為替相場制は、長らくは経済の歪みの原因となるものであった。ではそれが解決された今、他の課題とはなんだろうか。

 それには基本となる法制度の未整備、輸出入規制、利益送金の制限、金融が機能していないことが挙げられる。これらの課題と現状について紹介したい。

 基本となる法制度の未整備という点においては、前回汚職について説明したことを覚えて下さっているだろうか。実はそれ以外にもある。現在行われている国会では投資法等の改正について議論されているが、会社法等も旧態依然としたものとなっている。知的財産権の保護に関する法律では、1914年に制定された著作権法のみ。しかも権利侵害を行った場合の罰金が、なんと500チャット。日本円で50円程度だ。これは実体にあっていない。

 輸出入制度においては、輸入の都度、輸入ライセンスが必要であったり、煩雑な手続きが必要であったりする。制度変更も頻繁になされている。

 利益送金の制限についてもそうだ。投資法上、ミャンマー投資委員会もしくは中央銀行の許可の下、利益送金は可能だということになっている。しかし、昨年まで利益送金は許可されることがなかったと聞く。ただ、今年になってようやく配当が認められる兆しもある。

 金融も機能しているとは言い難い。従前では預金調達規制というものがあった。これは、銀行の払込資本金の10倍までしか銀行は預金を受け入れられないということだ。つまり1000万チャットを資本金とする銀行はその10倍の1億チャットまでしか預金を受け入れられないということになる。
 それだけではない。預金調達規制によって、貸し出しまで規制されるのだ。これがミャンマーの金融が機能しない理由であった。さらに、ミャンマーの中央銀行は財務省の管轄である。本来ならば財務省と中央銀行は牽制しあう関係にある。そうでなければインフレを起こしてしまうのだが、まだ中央銀行の独立が確立できていない。

 この点については、現在行われている国会がカギとなろう。銀行法の改正について討議がなされているのだ。そしてこの銀行法改正の主眼はミャンマー中央銀行の独立性の確保だ。ミャンマー中央銀行の独立性が確保され、その上でミャンマーにおける金融マスタープランが描かれる。そこでは外国銀行への銀行ライセンス開放も盛り込まれるであろう。ASEAN経済共同体(AEC)が実現される2015年までを目標に、今まさしくミャンマーの経済が変わろうとしている。

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