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仕事がうまくいかない理由の一考察

2012年5月1日(火)

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 「民話の中の悪夢に登場する怪物のうちで狼人間ほど恐ろしいものはない。というのも、狼人間は慣れ親しんでいるものを不意に恐怖に変えてしまうからだ。だから、私たちは狼人間を魔法のように鎮めることができる銀の弾を探し求める」(フレデリック・P・ブルックス,JR著、『人月の神話』)。だが「銀の弾などはどこにも見当たらない」(前掲書)。

 いかがだろうか。少し文学的な表現にだが、これはうまくいかない仕事で経験するつらさと、解決の難しさを表現したものだ。この本では、仕事がうまくいかないままの状況について、「タールの沼に落ちた巨大な獣」(前掲書)という比喩も使っている。

 冒頭の引用部分に「慣れ親しんだ」とあるが、問題なのは、正しい手順に従って仕事を進めているはずなのに、気がつけば状況は混乱し打開策を見つけることができなくなる点にある。だからうまくいかない状況が続いてしまう。

 チームの一員として仕事に取り組んでいて、うまく進まない状態に悩んだり苦しんだりした経験を持つ読者は多いはずだ。今回は、うまくいかない仕事について考えてみたい。

2倍の時間、人員、資金が必要

 仕事がうまくいかなくなっている、というのはどんな状況だろうか。少し固い表現になるが、以下の定義が参考になると筆者は考える。

 「公正かつ客観的にプロジェクトのリスク分析(技術的要因の分析、人員の解析、法的分析、政治的要因音噴石も含む)をした場合、失敗する確率が50%を超えるもの」(エドワード・ヨードン著、『デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか』)

 本来は完成まで2倍以上の時間が必要である。本来は2倍以上の人員が必要である。本来は2倍以上の予算が必要である。本来できることの2倍以上の成果を求められている。少し乱暴かもしれないが、引用元の書籍を読むとうまく仕事が進んでいかない状況をこうまとめることができる。

 こういう厳しい状況に直面しやすい世界の典型が、情報システム、あるいはソフトウエア開発になる。冒頭に引用した『人月の神話』も『デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか』も、本来はソフト開発プロジェクトの難しさについて語ったものだ。

 デスマーチは文字通り、「死の行進曲」を意味する。情報システム開発やソフト開発に携わる人間は、仕事、つまり開発プロジェクトがうまく進まないつらい状況に陥ったとき、よくこの言葉を用いる。デスマーチという言葉が広まったのは、引用しているエドワード・ヨードンの書籍がきっかけだと言われる。

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「仕事がうまくいかない理由の一考察」の著者

中村 建助

中村 建助(なかむら・けんすけ)

ITpro編集長

日経デザイン、日経ストアデザイン、日経コンピュータ、日経ソリューションビジネス編集長、日経エコロジー編集長、日経ビジネス副編集長などを経て、2012年よりITpro編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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