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疲れた現場は必ず失敗するのを社長は知らない

2012年5月2日(水)

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 「トップは現場を知るべきだ」、という話を聞くことは珍しくないが、本当にそうなのだろうか。たとえ現場を回っていても、知るべきことをすべて理解しているのだろうか。

 少なくともある分野に関しては違う。タイトルのとおり、「疲れた現場は必ず失敗するのを社長は知らない」実態は存在する。

 「失われた20年」と言う。1990年代以降、日本企業は業績を回復させるため、間接部門、あるいはコストセンターと言われる部門の経費を削減し続けてきた。効率化の名の下に、人員を削減した部門もある。2008年のリーマンショックの後、傾向はさらに強まっている。

 結果的に、一部の現場は経営トップが知らないうちに信じられないほど疲弊した。早期退職などによりベテランが予定よりも早く姿を消す中で、継承できなくなるノウハウが増えている。

 生き残りを賭けた短期的な経営判断としては正しかったのかもしれないが、思っても見なかった形で疲弊した現場の“復讐”が始まっている。

 典型ではないかと思うのが企業情報システムの世界。特に既に動いているシステムの面倒を見る、保守運用業務の分野だ。少し、この分野の状況について書いてみる。おそらくすべての現場に関係すると考えるのが理由である。

 正常に動いている限り、情報システムの保守運用業務に携わる要員の重要性はあまり理解できない。「できて当然」と判断されかねない状況にある。

 現実にはインターネットの普及に伴って、24時間、365日の利用が前提になるシステムが増えてきた。保守運用の現場の状況は以前よりも過酷になっている面があるが、十分に考慮されているとは言い難い。

 縁の下の力持ちは、なかなか社長の目には入らないのだ。

激増するうっかりミス

 別に感情論を持ち出そうというわけではない。疲れ切った保守運用現場で起こるミスは、大規模なシステム障害につながりかねない。

 情報システムは、企業の業務を進めるうえで必須の存在だ。人、モノ、カネそのものではないが、これらの流れを知るうえで不可欠な、企業にとっての4番目の流れになる。大規模なシステム障害は、企業の業務に影響を与え、最悪の場合には止めてしまう。

 深刻なシステム障害は経営に対するリスク。だから現場の実態を理解すべきではないかと書きたい。

 システム障害が深刻な経営リスクにつながった実例については、本連載の第1回「IT、それは悪い意味の大問題だ」でも触れた。証券取引所、携帯通信会社、大手メーカー、中堅スーパーマーケットまで、思ってもいなかったトラブルを経験した会社はいくらでもある。

 障害が及ぶ範囲は1つの企業にとどまらない。取引先や顧客はもちろん、場合によっては社会インフラの不全まで引き起こす。

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「疲れた現場は必ず失敗するのを社長は知らない」の著者

中村 建助

中村 建助(なかむら・けんすけ)

ITpro編集長

日経デザイン、日経ストアデザイン、日経コンピュータ、日経ソリューションビジネス編集長、日経エコロジー編集長、日経ビジネス副編集長などを経て、2012年よりITpro編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師