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地味な印象だが実力はピカイチの地熱発電

世界第3位を誇る地下資源を生かす【1】

2012年5月17日(木)

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 地熱発電への期待が大きい。エネルギー関係者の議論では、地熱の評価は、自然エネルギー推進者からも保守派の学者からも、立場を超えて非常に高い。自然環境保全や温泉事業者の一部を除いては、反対するものは少ないと言ってもいい。

 地熱開発会社にとっても、新しい事業を検討できる状況は悲願であった。2002年にRPS制度(電気事業者に一定量以上の新エネルギーを利用した電気の利用を義務付ける制度)が導入された際は、実質的に対象除外となり、2009年には新エネルギー法の対象から外れた。東電が1999年に八丈島で3300キロワットの地熱発電を運転開始して以来14年間、開発が途絶えている。撤退する事業者も出た。

 再生可能エネルギー電力固定価格買い取り制度(FIT)の対象となり、条件付ながら国立・国定公園の特別地域で開発ができる環境は、まさに画期的であり、漸く再スタートの地点に立ったことになる。

 一方で、地下資源開発特有のリスクがあり、現場では反対者も多い。開発に超長期の時間がかかり、いつどの程度の電力が供給されるか不透明でもある。今回から、数回にわたり、地熱発電を解説する。

原発代替として魅力に富む

 地熱発電は、太陽光や風力に比べて地味な感は否めないが、設備利用率が非常に高く、ベース電源として発電量(アワー)を稼げるメリットがある。資源エネルギー庁は平均設備利用率として70%を採用している。条件が良ければ、フル稼働も可能である。出力安定化のための投資は不要であり、これを加味する実質的なコストは小さくなる。また、蒸気量を確認できれば、技術的には従来の発電所と基本的に同一である。ベース電源の役割を担ってきた原子力への依存が低くなっていく中では、無理なく代替できる貴重な電源である。玄人受けする電源と言える。

 他の自然エネルギー資源と比べて、世界的にみても可能性がある。化石資源を含めた開発可能なエネルギー資源としては、日本が資源量で唯一優位性をもつものといっていい。世界には、日射量が豊富なところ、風況がよいところ、広大な土地を確保できるところがあり、太陽光や風力は、そうした場所に比べて日本の見劣り感は否めない。世界有数の火山大国である日本は、地熱発電が可能となる蒸気や熱水のポテンシャルは世界第3位を誇る。しかも、発電関連設備の製造は、日本メーカーが世界で7割のシェアを誇る。産業面での効果も期待できそうだ。

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「地味な印象だが実力はピカイチの地熱発電」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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