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こんな甘いFITではバブルを生むだけ

メガソーラーは35円で利益を出せる

2012年5月18日(金)

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 「中規模太陽光発電に参入、携帯電話のタカハタ」。徳島新聞の記事(4月20日)の見出しである。父がスキャンしてメール添付で送ってきたものだ。「携帯電話の会社が太陽光発電をやる時代になったか」という父のコメントがある。

 私の出身地徳島県では、これ以外にも、ソフトバンクの子会社、SBエナジー(東京都)と太陽光発電ベンチャー、ソーラーウェイ(同)の2社が県有地3カ所でメガソーラー事業を行うことが内定している。隣の香川県でも、オリックスと国際航業ホールディングスの2社がメガソーラーを設置すると発表している。

 国際航業は地理空間情報サービスの大手であり、以前はエネルギー産業とは直接関係なかった企業だ。香川県のほか、北海道東部でも計5カ所にメガソーラー発電所を建設する予定である。そのほか、宮崎県と群馬県でも太陽光発電所の運営を行っており、今後さらに事業を拡大する方針と言う。

驚きのFIT42円!

 ここに挙げた例は全て「異業種」からの参入である。電力事業は、1939年の戦時国家体制(国家総動員法)により実質的に現在の9電力(後に沖縄電力が加わる)体制となり、長く彼らにより独占されてきたが、太陽光などの自然エネルギー導入によりその体制の崩壊が始まったと言える。

 メガソーラーには多くの中小企業が参入しつつあるが、個人でも、ソーラーハウスの形で簡単に「電力事業者」になれる。日本には戸建て住宅だけで2700万戸ある。最終的な普及率を25%としても500万世帯を超す。すなわち、数百万の電力事業者が現れるということだ。

 新しい参入者は電力業界に新しい風を吹き込み、フレッシュなアイデアを持ち込む。硬直した産業に革命を起こす主役は彼らだ。今後、性能面でもコスト面でも大きなイノベーションが起こることが期待される。

 このような活発な動きの背景にあるのが、昨年8月に成立した「再生エネルギー特別措置法」である。この法律に基づき、電力会社には、発電事業者が自然エネルギーで発電した電力を固定価格で買い取ることが義務付けられることとなった。実際の施行は今年7月からである。

 そして、今年4月末、各種再生エネルギー発電による電力の買い取り価格案が提示された。大規模太陽光発電(メガソーラー)に関してはキロワット時当たり42円という。大方の予想であった「30円台後半」を大きく上回る価格だ。現在、パブリックコメントを実施している。

コメント3件コメント/レビュー

この記事の指摘はその通りだ。家庭用の太陽光なら高い値段で買い取っても、購入者は品質の安定している(と信じている)国産メーカーのソーラーパネルを買う人が多いかも知れないが、メガソーラーは『商売』だ。出来るだけ安く作って、出来るだけ高く売るのが目的で、『高く売る』が政府から保証されたら安い中国製でどんどんメガソーラーを作る。その場合の事業者は国内外を問わない。 高い電力を買い取らされた電力会社は当然コストアップ分を電力の価格に反映するから、太陽光発電を行っていない一般消費者はすごく割高な電気代を負担する事になる。原発の再稼働が動き出さなければ、電力単価は更に上げざるを得ず、電力を大量に消費する産業は国内で成り立たなくなり国外に移転するか、移転出来ない業者は倒産するしか無い。 これで又失業者が増える。 固定価格買い取り制度が単に原発の代替えとしての再生可能エネルギーの増加を目論んでいるだけなら良いが、私なら同時に国内産業の振興にも役立てたい。 だとしたら、メガソーラーが『儲かる』商売にしてはいけない。『儲からないが、社会に貢献』したいという企業が参入するだけなら良いが。。安売りソーラーパネルメーカーを潤すだけの制度を国民負担で実施すべきではない。政治家達にはこの記事で書かれている最新のソーラーパネルのコスト状況は知らされているのだろうか。官僚達は数字が確定した2011年度辺りの『実績値』を提示して『買い取り価格はこの資料で判断して下さい。』なんてやっている様な気がする。これだけIT化が進んだ世界で、紙の資料からまとめていた統計資料と変わらない調子で情報をまとめ、報告書を作っているとしたら、全員クビにして代わりにIT技術者でも雇って報告書を作らせた方が余程『活きた』報告書になる事請け合いだ。(2012/05/23)

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「こんな甘いFITではバブルを生むだけ」の著者

村沢 義久

村沢 義久(むらさわ・よしひさ)

合同会社Xパワー代表、環境経営コンサルタント。

1974年東京大学大学院工学系研究科修了。1979年米スタンフォード大学経営大学院修了。2005年から東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授として地球温暖化対策を担当。合同会社Xパワーを立ち上げ代表に就任。2016年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この記事の指摘はその通りだ。家庭用の太陽光なら高い値段で買い取っても、購入者は品質の安定している(と信じている)国産メーカーのソーラーパネルを買う人が多いかも知れないが、メガソーラーは『商売』だ。出来るだけ安く作って、出来るだけ高く売るのが目的で、『高く売る』が政府から保証されたら安い中国製でどんどんメガソーラーを作る。その場合の事業者は国内外を問わない。 高い電力を買い取らされた電力会社は当然コストアップ分を電力の価格に反映するから、太陽光発電を行っていない一般消費者はすごく割高な電気代を負担する事になる。原発の再稼働が動き出さなければ、電力単価は更に上げざるを得ず、電力を大量に消費する産業は国内で成り立たなくなり国外に移転するか、移転出来ない業者は倒産するしか無い。 これで又失業者が増える。 固定価格買い取り制度が単に原発の代替えとしての再生可能エネルギーの増加を目論んでいるだけなら良いが、私なら同時に国内産業の振興にも役立てたい。 だとしたら、メガソーラーが『儲かる』商売にしてはいけない。『儲からないが、社会に貢献』したいという企業が参入するだけなら良いが。。安売りソーラーパネルメーカーを潤すだけの制度を国民負担で実施すべきではない。政治家達にはこの記事で書かれている最新のソーラーパネルのコスト状況は知らされているのだろうか。官僚達は数字が確定した2011年度辺りの『実績値』を提示して『買い取り価格はこの資料で判断して下さい。』なんてやっている様な気がする。これだけIT化が進んだ世界で、紙の資料からまとめていた統計資料と変わらない調子で情報をまとめ、報告書を作っているとしたら、全員クビにして代わりにIT技術者でも雇って報告書を作らせた方が余程『活きた』報告書になる事請け合いだ。(2012/05/23)

ドイツのように国家間の電力融通システムの無い日本にとって、太陽光発電を系統電力に接続した際の課題の洗い出しと必要な技術開発をいち早く実施するため、参入事業者および発電設備が多い程、その過程は加速されるので今回のFIT買取価格が高く設定されたのは大変良かったと思います。(2012/05/23)

「急激なコスト低下を十分に反映していない」と批判的な意見があるが、導入コストが低下すれば、買い取り価格の見直しをすればよいだけである。期間が導入時から20年なのであるから、導入コストが低下してきた時点で買い取り価格を下げても、既に導入したソーラーシステムには影響がない。また、固定価格買い取り期間終了後は、買い取り価格が時価に戻るのでそこから公共電源に貢献することになるが、その時点の時価が42円を上回っている可能性(固定金利・変動金利と同じインフレリスク)もないわけではない。さらに、事業リスクを考えれば、地震・雷・火災・雹などにより破損の可能性もあり、メガソーラー事業者の利益は目減りする要因は不確定である。そもそも公共事業であっても、事業であればリスクがあるのは当然であり、失敗すれば国民全員で負担すればよいという社会主義的な発想では、民間が誰もリスクをとらなくなり、インフラ整備のコストも高止まりして東京電力のような状況を産んでしまうのである。FIT42円が高いなどと言う前に、リスク分散の為にも「メガソーラーは35円で利益を出せる」と言える結果を自ら実行して手本を示してほしいものである。自分は儲けたくないが、一部の他人がリスクを取ってぼろ儲けするのは許せないと言うのは、単なる僻みにしか聞こえないもので、現在の日本のデフレ状況を象徴している無責任な発言である。(2012/05/21)

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