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「KODAWARI」が生んだFlipboard

米フリップボードのマイク・マッキューCEOにインタビュー

2012年5月17日(木)

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 2010年7月に登場したiPhone、iPad向けアプリ「Flipboard」は、ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアの書き込みや、オンラインニュースなどの様々なコンテンツを、独自のレイアウトで画面に表示するアプリだ。機能だけでなく見やすさ、使いやすさに優れ、米アップルのスティーブ・ジョブズ氏が、そのデザインを褒め称えた逸話が残っている。

 そのフリップボードは5月16日から、日本語版のアプリ配信を開始した。操作メニューが日本語で利用でき、アプリ内では国内の雑誌やブログ、ポッドキャストまで幅広く紹介する「コンテンツガイド」を提供する。

 来日した米フリップボードのマイク・マッキューCEO(最高経営責任者)に話を聞いた。

(聞き手は原 隆、蛯谷 敏)



フェイスブックやツイッター上の記事リンク先を、まるで雑誌のようなレイアウトで表示するフリップボード。開発に至った経緯は?

マイク・マッキュー(以下マイク):3年くらい前でしょうか。米国のユーザーの間ではソーシャルメディアの活用が一般化していました。こうした中で「この記事がいいよ」と周囲に勧める動きが出てきて、とても面白いなと思っていたのですが、いかんせん、肝心の記事の閲覧がしにくい。

Flipboardは、記事中の写真イメージを大きく表示してくれるので、リンク先のイメージがすぐにつかめる。

(写真:村田 和聡)

マイク:「何かウェブ記事を読みやすくする、ナビゲーションのようなものが作れないか」と思ったのが、開発に着手する最初のきっかけでした。

 実はそれ以前から、ウェブサイト上のコンテンツはどうにも美しくないと感じていました。雑誌をはじめとする紙メディアのコンテンツでも、それがウェブサイト上に載った瞬間からその美しさを失ってしまう。理由は明白です。インターネットで何かを見ようとすると、余計なものが溢れているんです。ブラウザーのボタン、ツールバー、バナー広告など、視界に多くのものが入ってきます。「ならば、それらを省いて美しいデザインで閲覧できる体験を提供しよう」。こう思ったわけです。

 当時は既にiPhoneは発売されていましたが、「アップルが画面が大きいタブレット機を出すぞ」という噂が流れてきました。ですから、Flipboardは最初にタブレット版の開発から入ったのです(現在はiPhone版もある)。

日本の美意識から学んだデザイナー

タブレットのアプリは、画面上で指をスライドさせる操作がほとんどだが、Flipboardのインタフェースはユニーク。めくるだけでなく、タッチするだけでもいいし、過去記事の参照もスムーズで、電子版ならではの操作が可能だ。

マイク:この手のアプリは、左から右へ指でスライドしてページをめくるというものがほとんどですが、これだと、どうしても目の動きが指を追うので不自然になる。もっと見やすく使いやすいデザインを創造できないかというのが、このインタフェースに落ち着いた背景です。印刷媒体のように自然で、そして印刷媒体より効率的に、すっきり動かせる。その実現のために恐ろしいほどの試行錯誤を繰り返しました。このインタフェースこそが私たちのシンボルになると思っていましたから、それはそれは大変で、緻密な作業でした。仮想のライティング、それによって生まれる影、感触……。何回も何回も微調整です。

 例えば、ページを閉じるボタン一つでも、300~400回も調整します。コンテンツを決して邪魔しないように、それでいて直感的に分かるようにすべてのディテール(細部)を突き詰めていくんです。雑誌みたいだけども雑誌ではない、「Flipboardを触っているときは、特別なことを経験しているんだ」と利用者に感じてもらえることを目指しました。おかげさまでフリップボードを触ったことがない人が初めて触ると、みな一様に驚いてくれます。

 日本語の「KODAWARI(こだわり)」という言葉が凄く気に入っているんです。この言葉を教えてくれたのはある出版社の人でした。英語へ翻訳してもらったのですが、1つひとつ些細なことが重要なのだと教えてくれました。日本の美に対する意識は素晴らしい。私たちのデザインチームのトップ、マルコス・ウェスカンプはアルゼンチン人ですが、日本でデザインの勉強をしたんですよ。

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「「KODAWARI」が生んだFlipboard」の著者

原 隆

原 隆(はら・たかし)

日経コンピュータ記者

宮崎県出身。お酒が好きです。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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