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バーゲンの開始時期はいっそ法律で定めよ

セール「後ろ倒し」で混乱するアパレル業界に思うこと

2012年6月5日(火)

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 三越伊勢丹ホールディングスが今夏のセール開始時期を7月13日に後ろ倒しすると発表したところ、わけのわからない混乱が起きている。

 その混乱ぶりを的確に記事したのが日経ビジネス5月14日号の時事深層「バーゲン『後ろ倒し』の大博打」である。年々早期化する夏冬のセールに対して、三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長が「バーゲンの早期化に歯止めをかける」目的から提唱したもので、昨年末ごろから大西社長の声が新聞などに掲載されていた。この動きにルミネが追随して三越伊勢丹とルミネは今夏のセールを7月13日から開催することとなった。

 ちなみに昨年夏のセールは、ルミネが真っ先に声を挙げて6月16日に開催している。東日本大震災の影響から前倒ししたと説明していたが、実際その必要があったかどうかは傍から見ていると甚だ疑問を感じた。当然のことだが、ルミネが抜け駆けすると競合他社は追随する。かくして昨年夏はめでたく全国的に6月16日からのセール開始となった。おそらく史上もっとも早い夏のセール開始だっただろう。

本セールの前にある「プレセール」「メンバーズセール」

 ちなみに、冬のセールは今のところ、だいたい1月2日開始で定着している。こちらはいくら早めようと思ってもあと1日しか早めることができない。けれども、実際のところは、夏冬の「本セール」が始まる前に各商業施設やブランドごとに「プレセール」や「メンバーズセール」が行われており、2010年の夏までは6月10日ごろから始まっていた。冬のセールについては、昨年の冬までは12月10日過ぎから始まっており、実質的なセールは夏は6月10日から、冬は12月10日から開始されていると言える。

 今回の三越伊勢丹とルミネに対して、ほかの競合施設は冷ややかな態度だという。その後、オンワード樫山や高島屋、京王百貨店などのアパレルや百貨店が追随するという報道が出たが、筆者が取材して回った限りでも6月29日か7月1日開始の施設がほとんどだった。これは2010年までのセール開始時期とほぼ同じである。

 このため、三越伊勢丹やルミネと同時にほかの各施設に同一ブランドを卸している、もしくはテナント出店しているアパレルは混乱をきたしているという。記事の一部を抜粋したい。

 「セール時期の見直しは以前から百貨店各社に要請してきたこと。不毛な値引きから開放されるのは大歓迎」(アパレルメーカー幹部)。三越伊勢丹やルミネの取り組みについて、アパレル各社は当初、好意的だった。だが、企業によってセールの開始時期が異なることが明白になるにつれて、混乱の色合いが増してきている。

 「同一商品を店舗ごとに違う価格で売ることは絶対に許されない。セールの時期が2週間もずれると、一体、価格をどう統一すればいいのか」。大手アパレルの担当者は、こう頭を抱える。

 うーん。悩んでいる意味がよくわからない。今回は2週間のズレで各大手アパレルは悩んでいるわけだが、数日~1週間程度のズレならこれまでもあったではないか。

 夏のセールはだいたい同じ時期に始まるとはいえ、これまでも商業施設ごとに少しずつ違っていた。7月1日に始まる施設もあれば7月5日にスタートするところもあったのだ。その際は同じブランドでも商業施設ごとに販売価格が異なっていた。7月1日と7月5日だと4日ほどしか変わらないので、ブランド側もうまく言い訳ができたのかもしれない。

コメント7件コメント/レビュー

「バーゲンセール」の定義や「春の」「夏の」「秋の」「新年の」の定義は、景品表示法で定めるべき事柄かも知れません。たとえば:「セール」と呼ぶには全品目の50%以上が開始前日の販売価格と比較して最低5%以上、かつ平均10%以上値下げされなければならない。さらに「バーゲン」を付けるには全品目の85%以上が最低5%以上、かつ平均15%以上値下げされなければならない「新年の」は1月2日以降、「春の」は4月2日以降、「夏の」は7月2日以降、「秋の」は9月2日以降の開始でなければならない。こんな風に定義すれば、上記の条件を満たさない「バーゲンセール」を景品表示法違反で摘発できます。(2012/06/06)

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「バーゲンの開始時期はいっそ法律で定めよ」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「バーゲンセール」の定義や「春の」「夏の」「秋の」「新年の」の定義は、景品表示法で定めるべき事柄かも知れません。たとえば:「セール」と呼ぶには全品目の50%以上が開始前日の販売価格と比較して最低5%以上、かつ平均10%以上値下げされなければならない。さらに「バーゲン」を付けるには全品目の85%以上が最低5%以上、かつ平均15%以上値下げされなければならない「新年の」は1月2日以降、「春の」は4月2日以降、「夏の」は7月2日以降、「秋の」は9月2日以降の開始でなければならない。こんな風に定義すれば、上記の条件を満たさない「バーゲンセール」を景品表示法違反で摘発できます。(2012/06/06)

今回のセールに関する一連は、百貨店が落ちぶれていく訳が分かったような気がする。要は、客なんて見てないんですね。衣料品はセールで激安になることが多いですが、これ自体「いくらボッてるんだ」と信用を無くすと思いませんか?最初から質を落としたセール用の商品って、要は生地の材質を落としたり、縫製についてのチェックを甘くしたりして、利益は確保出来る商品をブランド力に頼って売るって事で、消費者からすれば、産地偽装の国産牛肉と同じレベルで捉えられるとは思わないんですか?そもそもにおいて、セールしないと売れないのは、何故?通常価格では買う価値が無いと思われているからですよ?りんご1個 1万円だって、価値のあるものは瞬間的に無くなるし、1個 3千円の食パンだっておいしければ売れる時代に、「高級な物(=良い物)」を揃えている筈の百貨店および、その中のテナントがセールをしなければならないのは、売れていないからでしょう?通常価格で十分に売れるアパレルなら、セールに参加しなければ良いし、それで居心地悪いなら、自分で店持てば良いだけじゃないですか。しかし、百貨店はバブル崩壊前から「高い値段に見合ったものでは無い」と思われていた現実を直視せずにいた結果、バブル崩壊後は安易に取引先に圧力を掛けて値段を出して安売りセールを大々的に始め、看板の価値を落とし続け、この期に及んではセールの時期を前倒すの、先送りするの。。。見ていて呆れますね。。。(2012/06/05)

私見では、バーゲン時期法制化に反対。記事にあるように年がら年中存在するわけで、売れ残りを値引きする権利は小売店にある。バーゲンと称して特定期間だけ割り引き率を大きくするのも、「20日・30日は5%オフ」とTV-CMを流しているスーパーと同じ手法。同様に、セール限定商品を開発する権利はメーカーにある。これには呆れた目で見てはいるが。●アパレル業界が異常なのは、「同一商品を店舗ごとに違う価格で売ることは絶対に許されない」という台詞に凝縮されている。ソニーやパナソニックがこの台詞を公言するはずもなかろう。秋葉原に行けば、同じ型番の商品が隣の店と違う値段など当然のこと。酒税法で縛られてきたビールでさえ、既に公取委が価格統制外とメーカーに指導している。2ページ目の迷手も、パソコンでいえばワンランク下のCPUにこっそり差し替えるようなもので、客をなめている。すぐにでも家電同様、店ごとに価格差があって当然の世界に移行すべきだ。●衣類はバーゲンでしか買わない、と言う女性を知っている。私に言わせれば、その価格でも(中身と見比べて)割高と思えるのだが。ユニクロが儲かっているのは、素人目には同様に見える他社製品より安いからだ。談合してでも割高商圏を維持したいからこそ前述の台詞であろうが、それは土建屋業界が崩壊しはじめている状況と同様のイントロダクションと思わなければ、確実に崩壊するだろう。私は、それを望むが。(2012/06/05)

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