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取り残される三菱商事株

豪州炭鉱労使問題、早期解決がカギに

2012年6月4日(月)

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 2012年3月期、産業界の多くの企業が東日本大震災やタイの大洪水で業績不振にあえいだ中で、メガバンクと並んで好業績に沸いたのが大手総合商社だ。資源高を主因に、各社が軒並み過去最高益を計上する中、1社だけ取り残された商社がある。最大手の三菱商事だ。

 同社の2012年3月期の連結純利益は4538億円と、メガバンクを除けばNTTに次ぐ産業界2番手。しかし、2011年3月期と比べれば2%の減益だった。株価も冴えない値動きが続く。先週末の終値は前日から13円下げて1522円と、3営業日連続で下落した。

 こうした傾向は、ここ最近始まったものではない。2010年1月4日を100とした株価の推移を見ると、6月1日時点の三菱商事株は65.7。利益水準は2010年3月期から上昇しているにもかかわらず、日経平均株価の値動きすら下回る。122.2の伊藤忠商事、109の住友商事など、ほかの商社と比較すれば、著しく低い水準であることが分かる。

 最大の原因は、ほかでもなくオーストラリアの石炭事業における「不運」の連続にある。昨年は豪州を襲った長雨で、売価の高い製鉄用の原料炭を中心に生産水準が低下した。長雨が去った後に訪れたのは、労働条件の改善を求める炭鉱労働者の断続的なストライキだ。

5月末解決のはずが…

 「今月いっぱいが山場だ」。5月10日の投資家向け決算説明会の場で、三菱商事の小林健社長はこう説明した。5月中、ないし6月初めには労使問題が解決し、炭鉱が正常稼働に戻ると半ば「公約」した。

 しかし、現時点で状況は好転していない。労働者側は5月24日にも、1週間のストライキ入りを表明し、その後の労使交渉も妥結には至っていない。一向に解決しないこの問題によって、株も売りが先行している格好だ。この間、三菱商事は合弁相手である英豪系資源メジャー、BHPビリトンと外部労働者を急遽雇い、なんとか6割の稼働率は維持している。しかし、臨時で雇う分のコスト高が、伸び悩む稼働率に加わって、業績の重しとなっている。

 BHPとの合弁である豪州の石炭会社は、三菱商事にとって最大の稼ぎ頭であることは間違いない。こうした不幸に見舞われた12年3月期ですら、1000億円を超える利益配当を同社にもたらしている。これは同社の利益全体の4分の1に相当するだけに、労使問題が業績に与えるインパクトも甚大だ。

 三菱商事は2013年3月期に、純利益で5000億円と、過去最高益を見込んでいる。しかし、長引く労使問題から、市場では「達成できないのでは」という声が広がり、早くも業績予想の下方修正リスクすら取り沙汰されつつある。

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