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地熱大国にみる普及のセオリーと日本の出番

世界第3位を誇る地下資源を生かす【4】

2012年6月7日(木)

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 今回は、ニュージーランド、アイスランドそして米国における地熱開発の状況を解説する。制度的にも電力システム的にも欧米諸国に分類される。前二者は、地熱を含む自然エネルギー資源が豊富である一方で人口が少なく、基本的に電力を再生可能エネルギーで賄おうとしており、地熱開発のフロントランナーである。そして、米国は、資源量・発電能力ともにナンバーワンであり、その動向は常に注目を集める。やはり日本メーカーが活躍しており、資源開発と発電システムのノウハウを共有して拡大する世界市場に提供していくことが考えられ、実際にそうした動きもある。

シェア9割を目指す再エネ大国、ニュージーランド

 火山国であるニュージーラーランドは、人口430万人規模の国であるが、原発を持っておらず、地熱大国である。政策として再生可能エネルギーに力を入れており、水力や風力などの再生可能エネルギーで電力の7割以上を賄っている。2010年の数字をみると、総発電量の57%を水力、11%を地熱、4.9%を風力が占めている。再生可能エネルギー全体で実に72.5%にも及ぶ。ニュージーラーランド政府は、2025年までに再生可能エネルギーのシェアを9割まで高める目標をもち、多くの地熱発電所計画がある。

 同国は、イタリアのラルデレロ地熱発電所に次いで、世界で2番目となるワイラケイ発電所を開発した。1958年に運転を開始し、出力17万キロワットを誇る。同発電所は、ニュージーラーランド北島のほぼ中央のタウポ火山帯に位置する。最大の都市オークランドから車で約4時間の距離にある。

世界最大の地熱発電所を設計・設置した富士電機

 このワイラケイ発電所の近くに、単機容量では世界最大のナ・アワ・プルア地熱発電所がある。ここは富士電機が地熱タービンを設置している。同社は、2011年5月17日「1基の発電能力としては世界最大の出力(14万キロワット)となる地熱発電プラントをニュージーランドに納入し、運転を開始した」と発表した(資料1)。この規模はニュージーランドの総電力需要の3%に相当し、この運開により、地熱の割合は13~14%に上がることになる。

資料1.ナ・アワ・プルア地熱発電所
(出所)富士電機

コメント5件コメント/レビュー

日本の地熱発電の最大の障害は「国立公園」「国定公園」である。地熱発電所に限り、送電線と同様に「国立公園法の例外」としてしまえないものか?本気で脱原発を考えるのであれば、尾瀬をダム湖の底に沈めるなど、「床の間の置物を売り払う」覚悟を持つべきなのではないか?(2012/06/08)

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「地熱大国にみる普及のセオリーと日本の出番」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本の地熱発電の最大の障害は「国立公園」「国定公園」である。地熱発電所に限り、送電線と同様に「国立公園法の例外」としてしまえないものか?本気で脱原発を考えるのであれば、尾瀬をダム湖の底に沈めるなど、「床の間の置物を売り払う」覚悟を持つべきなのではないか?(2012/06/08)

広大な米国でさえすべて合わせて発電量300万KW、つまり大型原発2基分ですか。山家様の記事は良いところだけ列挙して、致命的な部分はいつもおくびにも出しませんよね。日本には豊富な地熱エネルギーがとおっしゃるが、具体的に商業ベースに乗る発電量はどれほどあるのでしょうか?(2012/06/07)

日本が国内の地熱発電を推進して発電量でも世界3位以内に入る事を目標に頑張ってもらいたい。地熱発電は現時点で日本の技術が最先端レベルにある事と、国内での大規模開発で技術力に磨きをかけ、調査・試掘から発電所の建設と場合によってはその後の稼働請負まで取り込める可能性もある。現在不況で石油が久し振りに値下がりしているが、これで地熱開発にブレーキをかけてはいけない。エネルギー資源国は常に『出来るだけ高く売りたい』事には変わりなく、本気で『出来るだけ安く提供』を考えている国は1つもない。需要が回復すればあっと言う間に石油価格は再度上昇する。昔言われていた『石油資源の枯渇』はその後の新たな油田開発で先延ばしにはされているものの『一度使えば終わり』の使い切りエネルギーである事に変わりはない。 たとえ火力発電以上のコストがかかっても、一旦建設した後の稼働費用は間違いなく火力発電よりも圧倒的に低く、開発と建設でも全て国内調達出来る点が魅力だ。エネルギーの安定供給は十分な戦力の軍隊を作るより余程我が国の安全保障上重要である。多くの発展途上国が先進国の数倍の勢いで経済発展中であり、人口も急激に増やし続けている。この事は中国の動きを見ていればよく分かる様にエネルギーの需要の急増をも意味する。更には食料の需要も、エネルギー程の切迫感は無いものの、エネルギーの後は『食料の安定供給』も将来的な課題だ。その様な近以来を予見すれば、今の内に自前のエネルギー源を出来るだけ多く確保しておく必要がある。その柱になるのが今は地熱発電であり、その後は海流発電やマグマ発電になると期待する。安全保障の観点からは電力の過半は国外に依存しない水力、地熱、海流等で賄って欲しいものだ。(2012/06/07)

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