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第2回 太陽嵐でパソコンのデータが消失する?

情報通信研究機構・宇宙環境インフォマティクス研究室【2】

2012年6月26日(火)

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「宇宙天気予報」をめぐる各種用語というか概念は、初学者には込み入っていて、どれとどれがどういう関係なのか分かりにくい。たぶん、地上の天気予報も本当はそうなのだろうが、子どもの頃から慣れ親しんでいるので違和感がない。ふだん耳慣れないというだけで、「宇宙天気予報」は多くの人にとって「SF的」に響くだろう。

 前回、予報の文言の中にあった、プロトン現象、CME現象、デリンジャー現象、といった各種「現象」を理解しようとすると、太陽活動についての知識が必要だ。すると、自動的に、黒点、コロナ、太陽風、等々、新たなキーワードまで登場する。

うしろに見えるのがSDOの画像(写真:藤谷清美)

 長妻さんは、NASAの太陽観測衛星(SDO)が極端紫外線で撮影した太陽の画像の前で、宇宙天気で重要な太陽の活動を、かいつまんで説明してくれた。

 まずは、太陽の観測で、よく耳にする黒点について。

「太陽の活動では、黒点はとても重要な指標なんです。まわりに比べて温度が低くて、可視光では暗く見えるから黒点と呼んでいるんですが、極端紫外線では逆に明るく見えます。黒点の上層の大気が非常に活発に活動しているからです。ここがまさにフレアなどが起きやすいところなんですね。黒点が多いと太陽の活動が活発だというのはフレアがたくさん起きやすいということです」

 太陽黒点というのは、太陽の表面にできる暗点だ。これは400年前、はじめて太陽を望遠鏡で観測したガリレオ・ガリレイの昔から知られており、長妻さんの説明通り、黒点が多いほど太陽の活動が活発で、少ないと静穏、という相関が経験的に知られてきた。また、ほぼ11年周期で、黒点が多い活発な時期と静穏な時期が入れ替わることも分かっている。

 「フレアは太陽の表面で起きる爆発現象ですが、そのときに強いX線や紫外線が放射されます。特に大きなフレアが起きると、放射されたX線の影響で地球の周りの電離層が乱れてしまうんです。それで、太陽に照らされている側の電離層では短波が吸収されて、遠距離の短波通信ができなくなるんですね。デリンジャー現象といいます。」

2012年6月号特集「太陽嵐の衝撃」

本誌では宇宙天気予報の対象である太陽嵐の最前線をレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

「研究室に行ってみた」のバックナンバー

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「第2回 太陽嵐でパソコンのデータが消失する?」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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