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スマホ料金、使った分だけ

日本通信とアマゾンが仕掛ける価格破壊

2012年6月20日(水)

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 NTTドコモの通信設備を借りて独自の無線データ通信サービスを提供しているMVNO(仮想移動体通信事業者)の日本通信が、5月末から米アマゾン・ドット・コムとの提携による新サービスに乗り出した。

 提携の中身は、アマゾンの総合オンラインストア「Amazon.co.jp」で限定販売される携帯電話向けICカード「SIMカード」の購入者向けに、月額1980円のデータ通信サービスを提供するというもの。データ通信量の上限は1ヶ月当たり500MB(メガバイト)。上限に達した場合には、500MB分のデータ通信サービスを同額で追加購入することもできる。

 Amazon.co.jpではこれまでも日本通信のサービスを販売していたが、今回は「アマゾンの要望に沿ってどこにもないオリジナルの商品を企画した」(日本通信)という。さまざまな生活シーンでインターネットを利用するAmazon.co.jpの顧客向けに、現在主力の第3世代携帯電話「FOMA(フォーマ)」だけでなく、ドコモが「Xi(クロッシィ)」のブランド名でサービスを手がける高速通信規格「LTE」に対応させたのが特徴だ。

 アマゾンで販売するSIMカードはドコモの携帯電話ならば基本的にどの端末でも利用でき、買い替えに伴って使わなくなった端末や電気店などで売られている中古品を「2台目端末」として利用する際に購入されるケースが多いという。ただし、通常の音声通話機能は使えない。海外から輸入販売されているSIMロックフリーの「iPhone」に差し込み、高品質とされるドコモのネットワークで人気機種を利用するこだわり派もいるようだ。

 国内の大手携帯電話会社が月額5000円前後の定額でスマホ向けのデータ通信サービスを提供する中、日本通信とアマゾンが手がける新サービスの最大の競争力が月額2000円を切る料金となるのは間違いない。

 日本通信によると、スマートフォン利用者の3人に2人は1カ月当たりのデータ通信量が500MB以下なのだという。大手携帯電話会社の場合、通信量の上限をほとんど意識せずにデータ通信サービスを利用できるという安心感がある反面、利用者は「無駄に高額な通信量を支払っている」(同社)可能性があった。

 日本通信は契約者の利用状況をリアルタイムで把握して課金する仕組みなどを使うことで、アマゾンとの提携サービスを実現した。「データ通信料は使った分だけ」という消費者が納得しやすい料金体系によって、日本の携帯電話業界に新風を吹き込む考えだ。

日本通信の主な無線データ通信サービス
流通大手との提携によって多様なサービスを展開中

携帯電話業界に風穴

 これまでもイオンと組んで通信速度が最大100Kbpsと低速ながら月額980円の無線データ通信サービスを提供するなど、サービスの質と量を自在に組み合わせて多様なサービスを生み出す日本通信のビジネスモデルは、複雑で分かりにくいとされる携帯電話の料金を透明化するという点からも、消費者の支持を集める可能性がある。

 かつて携帯電話業界では多額の販売奨励金によって端末代金を大幅に割り引き、「0円ケータイ」などとして販売するビジネスモデルが広く浸透した時代がある。端末を頻繁に買い換える利用者に比べ、同じ端末を長く使い続ける利用者が不利であるなどの理由から、総務省の主導で端末代と通信料を分離する販売モデルへの転換が進められたことがある。

 その後、店頭では端末代が明記されるようになったが、2年契約を条件に機種に応じた一定額を月々の通信料から割り引く新たな販売モデルが普及すると、一部の店頭では実質的な「0円スマホ」が復活。今もなお、多くの消費者にとって携帯電話の本当の料金はいくらなのかは分かりにくいままになっている。

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「スマホ料金、使った分だけ」の著者

白石 武志

白石 武志(しらいし・たけし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社編集局産業部(機械グループ)、京都支社、産業部(通信グループ、経営グループ)を経て、2011年から日経ビジネス編集部。現在は通信、半導体、家電業界などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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