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2つのSが取り戻す「マーケティングの本来」

2012年7月2日(月)

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 マーケティングのみならず経済・社会をにぎわすキーワードの筆頭に「ソーシャルメディア(Social Media)」とスマートフォン(Smart Phone)」の2つのSを挙げることにあまり異論はないだろう。片や全世界で9億人もの登録者数を誇るサービスが存在し、「米大統領選挙」や「アラブの春」を語る上でも欠かせないといわれる新しいメディア。もう一方は経済を力強くひっぱる売れ筋カテゴリーだ。タブレットを含めたスマートデバイス(Smart Device)と言い換えてもいいだろう。

 だがことマーケティングにおいては、将来的にはともかく現状では未だ限定的な役割しか認めない、という向きも多いのではないか。新しいものだから何らかの「対応」はしなければならない、それは認めよう。だがあくまでも機能は限定的だ、という見方だ。

 ソーシャルメディアはひょっとすると広報や調査か何かで使えるのかもしれない、だが他の手段でも既にできていることで、緊急の課題ではない。そもそも下手に手を出して「炎上」してはいけない。スマートフォンに至ってはただの機器、道具の話だ。普及すれば使えばいいが、マーケティングの戦略やプランニングが変わるなんていうことはあり得ない。

 こんな感じだろうか。共通するのは「仕事の仕方は変わらない(変えてはいけない)、変わったのは道具だ、道具に振り回されてはいけない」という思考だろう。筆者も共感するが、こうした考え方には重要な点で見落としがある。

 スマートフォンとソーシャルメディア」はマーケティングを変えるものではない。むしろ逆にこれら2つは、今までできていなかった「マーケティングの本来」を実現するものなのだ。

不完全だったマーケティング

 マーケティングとは何か。

 有名な経営学者の故ピーター・ドラッカー氏は「マーケティングとはセリングを不要にすることである」と喝破した。マーケティングは、あらかじめ決めている送り手側の価値を一方的に消費者に押し付けることではない。広い意味での消費者との対話を通じて互いに何が価値かを発見し、創造し、分かち合っていく行為だ。

 理屈で言うのはたやすい。だが、目の前の具体的な課題に追われて案外、現場では忘れているものだ。筆者も実務家の一人としてよくわかる。

 こういう時は、初心に戻ってシンプルに考えるに限る。仮に、目の前に一人の消費者がいると考えてみよう。

 手元には商品がある(商品自体から作り直す、ということはとりあえずここでは除外する)。あなたはどうするだろうか。

 最初は「いいものがあるんですよ」と相手の気を引こうとするだろう。相手が関心を示したら、詳しく説明する。ここで半ば強引に売り込めばセリングと変わらないが、目の前に人がいれば必ずしもそうはならない。相手が本当に欲しがっていること、喜ぶことは何だろうか、と探りたくなる。

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「2つのSが取り戻す「マーケティングの本来」」の著者

安藤 元博

安藤 元博(あんどう・もとひろ)

博報堂

1988年博報堂入社。主にマーケティングセクションに在籍し、企業の事業/商品開発、キャンペーン開発、グローバルブランディングに従事。2010年より、「統合マーケティング」のハブとなる組織を率いる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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