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不動産株は底入れ近し?

外国人投資家が期待する復調シナリオ

2012年7月10日(火)

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 年初来、乱高下を繰り返す日経平均株価の影で、相対的に値を上げているのが、不動産銘柄だ。三菱地所、三井不動産、住友不動産、東京建物、野村不動産ホールディングスの大手5社の対日経平均の相対株価指数(1月4日=100)は、7月9日時点で最も高い住友不動産が134、最も低い東京建物でも116となった。特に6月以降、その上昇機運は高まりを見せている。

 2008年のリーマンショックによって急落、その後停滞を続けていた国内不動産市場に漂い始めた“底打ち”の空気。その発信源は、海外投資家だ。

欧米・アジアの投資家の関心高まる

 「これまでにない関心の高さだ」。今年5月、香港で投資家とのミーティングに臨んだモルガン・スタンレーMUFG証券の大室友良エグゼクティブディレクターは、投資家と会うなり、そんな実感を抱いた。例年ならば3日間で終わらせていた日程が、今回ばかりは投資家からの会談希望が多く、予定を1日増やさざるを得なかった。関心の高さも去ることながら、質問もよりリアリティを持ったものが多かったと言う。

 中国や新興国では、高騰する不動産価格の下落リスクが指摘されて久しい。「アジアの投資家にとっては、これらの国への不動産投資を分散する対象として、日本の不動産への関心を高めている」と大室氏は指摘する。アジアの不動産マネーの一部が、国内に向かい始めているのだ。

 国内不動産に関心を持つのはアジアだけではない。今年5月、米ゴールドマン・サックスが、国内不動産投資を再開すると報じられた。その規模は今後3~4年で約4000億円。さらに6月には、米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが国内不動産に投資するファンドを年内に約800億円に拡大する計画が明らかになった。ここに来て、欧米のファンドが国内不動産投資への積極姿勢を強める事実が次々と判明している。

 不動産会社の収益の中で、世界の投資家が着目しているのは利益の根幹を成すオフィス事業である。2013年3月期予想の営業利益で、各社のビルを中心とした賃貸事業は50%以上を占める。最も比率の多い三菱地所の場合、営業利益の84.4%をビル賃貸で稼ぎ出す見込みだ。

 ただし、投資家の期待とは裏腹に、国内のオフィス市場は好況とは言い難い。オフィスビル仲介大手の三鬼商事が7月5日に公表した、東京都心の6月末の平均空室率は、前月より0.03ポイント高い9.43%。2カ月連続で過去最高を更新した。テナントが集まらなければ、賃料を上げる訳にもいかず、ビル賃料を投資回収の原資とする投資家にとっては、現状のオフィス市況は、決して旨みのある対象には映らないはずだ。それでもなぜ、外国人投資家がこぞって日本の不動産を「買い」と見ているのか。

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「不動産株は底入れ近し?」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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