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大飯原発再稼働を世界はどう伝えたか

仰天した欧州メディア、無関心な中国

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2012年7月12日(木)

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 世界のメディアは、大飯原発に関する日本の一連の動き――6月16日の再稼働決定、7月1日の起動――を見逃しはしなかった。脱原発のうねりが広がる欧州のメディアは、未曾有の放射能被害に直面する日本が、市民による反対運動が高まる中、原発の再稼働を決定・起動したことを、大きな驚きをもって迎えた。それに比べて、中国メディアはほぼ無関心。米メディアは総じて、「現状を考えれば止むを得ない」という論調だった。

欧州:民意を反映しない日本の決定に強い疑問

 欧州メディアが批判した対象は大きく分けて3つある。1つは日本政府が反対運動を無視して、再稼働を決定・起動したことだ。

 ドイツの日刊紙ヴェルト(Welt)は7月1日、次のように伝えた。「日本では大規模なデモや抗議行動は稀有だが、毎週金曜日、官邸前に数千人の市民が集まって抗議行動をしている。体制側メディアは長い間、こうした運動を無視してきた。しかし、ツイッターなどの新メディアを介して全国で参加者が急増。無視できなくなっている。ノーベル賞受賞者の大江健三郎や、映画『ラストエンペラー』の音楽を作曲した坂本龍一も運動に加わった」。

 フランスの週刊誌ル・ポワン(Le Point、オンライン)は枝野幸男経産相の「決定するのが政治家の責務」との発言を受けて、それはつまり「専門家による警告や、与党議員の3分の1もの反対を押し切って決めることを指すのか」と問うた。

 フランスの中道右派の新聞、ル・フィガロ(オンライン)は、専門家の知見と民意に反する尚早で危険な決定――この決定は首相と、大飯原発に関係する地方自治体の政治家、経産省下の原子力安全保安院だけで決めた、と断じた。

 もう1つの批判の対象は、安全対策が十分ではない点だ。

 南ドイツ新聞は「大飯原発の標高は福島原発より数メートル高いが、津波の防護壁はない。付近では1026年に巨大津波が記録されている」と伝えた。

 フランスの週刊誌ル・ポワン(Le Point、オンライン)は6月18日、次のように解説した。「日本政府は『新しい安全対策は3年以内に講じる予定』として、安全確保なしで見切り発車した」。

 3つ目のポイントは政府や関連する地方自治体が電力業界の圧力に屈したことだ。

 ドイツの経済紙 ハンデルスブラット(Handelsblatt)や週刊誌フォークスは、「大阪市は、電力業界や政府から経済への悪影響を警告され、抵抗をあきらめざるをえなかった」と伝えた。前出のル・フィガロは6月16日、「日本政府は『夏のピーク需要に対応するため原子力発電所が必要』と説明するが、本音は日本の経済を守るため」と述べた。

 一風、変わったところでは、ドイツの週刊誌シュテァン(Stern)がある。同誌は再生可能エネルギー開発が急速に進み、供給の一端を担いつつあることを示唆した。「再生可能エネルギー特別措置法』が施行された1日に、京都ほか複数の自治体でメガソーラーが運転を開始し、年内に2500メガワット――中規模の原発2基分――の供給を計画していることを報じた。

コメント9件コメント/レビュー

国内の原発を一基たりとも二度と稼働させるな。と言う主張が日本国民の民意だとするグリーンピースのコメントを、そのまま報道するのが欧州の新聞なのだ。と、理解しました。(2012/07/12)

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いただいたコメント

国内の原発を一基たりとも二度と稼働させるな。と言う主張が日本国民の民意だとするグリーンピースのコメントを、そのまま報道するのが欧州の新聞なのだ。と、理解しました。(2012/07/12)

フランスやドイツのメディアも、結構一方向性の強い見解の報道をよくするものですが、所詮どこの国もよその国のことは他人事でしかありませんし、それは至極当然のことです。ですから各国でどのような報道がされたかを知っておくことはそれなりに意味のあることでしょうが、別にそれ以上でも以下でもないと思います。日本の原発をどうするかは日本人が考え、討議し、決定し、責任を負うのみ。感情に流されず、私利私欲にとらわれず、現実を直視しながら、日本国民として後悔の残らない選択ができることを心から願います。(2012/07/12)

今後、世界最大の電力使用国になるだろう中国は、原子力発電に頼らざるおえず安全性に触れたくないのだろう。中国以外の諸外国の報道は日本の実情をよく伝えている。しかし日本が、いや、原発再稼働を容認した地域住民・要求した電力消費地域住民・政財界、そしてそれを煽動した電力会社が一番気に掛けなければならないのは、世界が抱く今の感想ではない。安全対策が不十分な事が周知な中の再稼働は、例え重大な問題(事故)が発生したとしても、同情や協力どころか、現時点での再稼働に疑念を抱く多くの国民や諸外国からの非難に晒されるという事だ。(2012/07/12)

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