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「下請的マーケティング」になっていませんか?

―神岡一橋大学教授に聞く

  • 安藤 元博

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2012年7月13日(金)

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 筆者は昨年秋から、日本マーケティング協会で研究会をコーディネートさせていただいている。企業の経営レベルの方から事業部の現場リーダー、メディアや広告会社の研究所の方まで幅広く集まっていただいて、次世代マーケティングマネジメントを進めるにあたっての課題や、ブレイクスルーのためのポイントを議論してきた。

 アドバイザーとして、一橋大学商学研究科の神岡太郎教授に研究会に加わっていただき、たくさんの示唆を頂戴している。今回は、神岡教授に、次世代マーケティング・マネジメントについて伺った。

日本企業のマーケティングについて、どのような問題意識をお持ちでしょうか。

神岡:近年、日本企業の不振ということがよく話題になります。お馴染みの例では、アップルのiPod/iPhone、ああいうものがなぜ日本企業から出てこないんだ、と。エンジニアの思い入れが足りなかったとか、いろんな要因が語られますけれども、私は問題の根幹は「マーケティング」にあると思うのです。

 ここで言うマーケティングというのは、かなり広い意味です。大まかには、市場や顧客との関係性やそれらとのコミュニケーションに関連する活動領域、場合によってはその姿勢や態度を私は指して言っています。

日本企業のマーケティングには「仕組み」が欠けている

 といっても、日本企業がマーケティングをやっていない、ということではありません。少なくともマーケティングを担当するセクションは非常に熱心にやっている。マーケティングの「能力」の問題ではないのです。それよりも、これらの活動を企業全体の活動や競争力に結び付けていく「仕組み」の問題だ、というのが私の問題意識です。ここが本当にしっくりきている日本企業は非常に限られているように思います。

神岡太郎氏
一橋大学商学研究科教授、工学博士。現在の研究対象としては、主にグローバル企業におけるCIO(最高情報責任者)やCMO(最高マーケティング責任者)の役割と活動、マーケティングフレームワーク、IT/マーケティングガバナンスに関心を持っている。著書(共著)には「CMO マーケティング最高責任者」(ダイヤモンド社、2006年)「CIO学」(東大出版会、2007年)他があり、アカデミック分野での論文も多数ある
(写真:的野 弘路、以下同)

 アップルは、経営を含む企業全体がマーケティングで動いているように見えます。スティーブ・ジョブズという強烈なリーダーがトップダウンで物事を進めていた、という見方も分かりやすい一つの側面としてあるかもしれません。ああいうのは真似できないね、というような。

 アップルの強さは、企業活動全体の中に、ここで言うところのマーケティングが浸透していることだと思います。ただ市場が欲しいというものを提供するという単純なスキームではなく、潜在的に顧客が求めるものを見出し、それを形にして、未知の素晴らしさを顧客に伝える能力が優れています。

 一つひとつの商品だけではなく、それを超えた経験世界を提供している。全く新しい商品にもかかわらずお客が買ってくれるだろう商品の量をちゃんと予測して、滞ることなく世界中で供給し、調整できている。お客がその商品の発表から、買う瞬間、そしてケースから取り出す瞬間までエキサイトできるような提供の仕方ができている。マーケティングということが特定の部門の問題ではなく企業全体の問題になっていることだと思います。

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