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日銀に民間エコノミスト「入閣」

慎重な物価予想、10月の円安材料?

2012年7月23日(月)

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日銀の金融政策を決める会合のボードメンバーに民間出身のエコノミスト2人が8月に「入閣」する。両氏ともに積極的な金融緩和派として知られ、物価予想も日銀より慎重だ。2人の登場が10月の円安材料になるとの見方が市場に出ている。

 国会が6月末に同意して決まった日銀の新しい審議委員は、野村証券金融経済研究所の木内登英氏とモルガン・スタンレーMUFG証券の佐藤健裕氏。両氏ともにチーフエコノミストとして活躍し、日本経済の展望について数多くのリポートを執筆してきた。日銀の金融政策を決めるボードメンバーは正副総裁3人と、審議委員6人で構成。任期は5年間で、4月に審議委員を退任した産業界出身の中村清次氏、亀崎英敏氏の後釜に座る。

日銀の政策決定会合メンバー
総裁 白川方明(日銀)
副総裁 山口広秀(日銀)
西村清彦(東大)
審議委員 宮尾龍蔵(神戸大)
森本宜久(東京電力)
白井さゆり(慶応大)
石田浩二(三井住友銀)
○木内登英(野村証券)
○佐藤健裕(モルガン・スタンレーMUFG証券)

注)敬称略。カッコ内は出身。○は新任

 日銀の白川方明総裁は7月12日の記者会見で、7月の金融政策決定会合に2人が参加しなかったことを問われると「審議委員の任命日は内閣が決める。私の立場から特にコメントはない」と回答。一方で、藤村修官房長官は「これまでの仕事の整理がある」と述べ、2人の正式な審議委員デビューが来月8月の金融政策決定会合になる可能性が高いことを示唆した。

 そもそも審議委員の役割や日々の生活はどんなものだろうか。金融政策はボードメンバー9人の合議制で決める仕組みで、審議委員は毎月の政策判断に賛成や反対の意を示す「清き一票」を持っている。委員には日銀プロパーの秘書役が1人付き、必要な統計資料や各国の経済情勢に関する動きなどが知らされる。逆に言うと、この秘書役が外部から来た審議委員に対して大きな影響力を持ちうる。

 上の表で、現在のボードメンバーの顔ぶれを見てみよう。日銀出身の白川総裁をはじめ、メンバーは日銀プロパーか学者、または産業・銀行界の出身者である。

 特に産業界から起用された場合、ビジネスの現場の実情は理解していても、最初はマクロの経済情勢や金融政策に疎いことも少なくない。

 すると、頼りはいつも一緒に行動する秘書役になる。審議委員がマクロ経済や金融政策に精通する秘書役から学ぶことが多くなり、段々と金融政策に対する判断や思考が「日銀寄り」になるとの指摘がある。

 だが、民間エコノミストであると、そうした心配は少なくとも無用であるとの向きが多い。民間エコノミストの就任は、2009年末に審議委員を退任したクレディ・スイス証券出身の水野温氏氏以来となる。3年ぶりだ。

議論多様化のきっかけに

 もともと独自の経済観を持っているため、金融政策会合でも早くから持論を展開することが可能になる。新しく入る木内、佐藤両氏と親交がある東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは「ここ2~3年の決定会合は意見のバラツキが少なかった。2人の加入で、議論が多様化する良い機会になるのではないだろうか」との期待感を示す。

 金融緩和派とされる木内、佐藤両氏はどんな主張をしているのだろうか。木内氏は5月に書いたリポートで「真に有効なデフレ対策は政府と日銀の緊密な連携の下でのみ機能する。例えば、短期間で景気、資産価格、インフレ期待に大きな影響を与えうる政策は、何らかの形で円安誘導的な要素を含む」と言及。佐藤氏も4月末に「金融政策は政治家の格好の攻撃材料となっており、向こう5~6年の政策の方向性は緩和強化で決まったように思える」とのリポートを書いた。

日銀の物価・経済見通し
  消費者物価 実質成長率
2012 0.2% 2.2%
2013 0.7% 1.7%

 また、現時点で決定的に違うのは、物価見通しだ。日銀は少しずつ物価上昇圧力が高まり、2013年度に生鮮食品を除く消費者物価指数が前の年度に比べ0.7%上昇すると予測。日本経済がデフレ脱却に向けて歩を進めていくとの主張を明確にしている。

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「日銀に民間エコノミスト「入閣」」の著者

馬場 燃

馬場 燃(ばば・もゆる)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社の経済部などを経て、2012年4月から日経ビジネス記者。電機・IT業界を担当している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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