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システム開発会社との曖昧契約を防げ

  • 戸川 尚樹,広岡 延隆,佐藤 央明

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2012年8月1日(水)

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システム開発プロジェクトが不調に陥り、裁判沙汰に発展することも珍しくなくなっている。経営主導で体制を作り、曖昧契約を防ぐなどの対策を実施しなければならない。社長も腹をくくり、時には現場に声をかけるなどの関与が求められる。

難関プロジェクトと位置づける

 システム開発は、企業にとっての一大投資で経営判断そのものだ。大企業ともなれば、開発費が100億円を超え、社内外を合わせれば1000人単位が参加するようなものも珍しくない。

 システム開発の失敗を防ぐには、どうしたらよいか。重要なのはシステム開発を、社内の様々な部門と開発会社が参加する“難関”プロジェクト、一大事としてとらえ、少しでも成功の確率を高める工夫を凝らすことだ。

 とはいえ、目に見えないソフトについて、完璧な形で要件を固めるのは不可能に近い。どういったシステムを作りたいのかというビジョンをまず社内で決める必要がある。ステークホルダー(利害関係者)を分析し、どういった変化なら受け入れることができるかを理解することも欠かせない。

 そのうえでプロジェクトの責任者を決めて組織を作り、内容の変更などを管理できる体制を敷く。プロジェクトを体系立てて管理する手法を用いれば、システム開発の難易度は下がる。

 システム開発はIT企業との共同作業。パートナーとして各々の責任と行動を明示した契約を、きちんと結ぶべきだ。システム開発では、顧客企業とシステム開発を担当する企業が「曖昧な契約」を結び、作業内容の分担や責任の所在が不明瞭なままプロジェクトに突入することが横行している。これが、作業の遅延や予算超過の原因となっていることが少なくない。

 ここに手を打っているのがJTBだ。同社は1999年に開始した基幹系システムの再構築プロジェクトで失敗。その責任を巡って2001年7月に、システム開発を請け負った中堅IT企業を相手に損害賠償(約11億円)を請求する訴訟を東京地裁で起こし、その後IT企業がJTBを反訴。2004年、相互に損害賠償を放棄せよとの“ゼロ和解”で決着したという苦い経験を持つ。

 JTBグループの情報化を担うJTB情報システムの野々垣典男常務は「我々もスルガ銀行と同様にシステム開発に失敗し、裁判を起こした。これを教訓に現在、契約のお手本となるひな形を作り、システム開発を任せる企業との曖昧契約を防いでいる」と語る。

 システムトラブルは即ち経営問題。失敗から学べなければ、日本の経営に進化はない。

*  *  *

浜口 友一 情報サービス産業協会(JISA)会長に聞く
社長こそシステムを勉強すべき

 情報システムを巡るトラブルは、顧客や取引先の信用低下を招きかねない。経営者はシステムとどう向き合うべきか。ITサービス最大手のNTTデータの前社長(現・相談役)で、国内外の情報システムの動向に詳しい浜口友一氏に聞いた。

 日本企業の経営トップは、自社のIT(情報技術)システムについてもう少し勉強すべきだと思います。技術的に詳しくなれ、ということではありません。社内にどのようなシステムがあって、どんな役割を果たしているのか。重要なシステムはどれか、ということを知っておくべきだということです。

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