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バイオマス発電は水分との戦い

間伐材・主伐材を念頭におくFIT

2012年8月9日(木)

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 前回は、森林や山村のもつ多様な価値に鑑み、木質バイオマス利用に関する考え方を概観するとともに、熱利用を中心に山形県の事例を紹介した。今回は、発電利用を取り上げ、固定価格買い取り制度(FIT)を検討したときの議論を振り返りながら、バイオマスに関するFITを検証する。

 まず、バイオマス発電とはどのようなものかをイメージしてもらうために、山形県の先端事例を見てみよう。東日本大震災で発生した気仙沼地区のがれきを受け入れていることでも知られる、やまがたグリーンパワー(本社村山市)だ。

ガス化技術で効率的な発電を実現

 山形県村山市は、隣接する東根市、寒河江市とともにさくらんぼの産地であり、周辺に大量の剪定枝が発生する。また、林業が盛んな最上郡にも近く、間伐材も入手しやすい。ここで2007年7月にバイオマス発電事業会社、やまがたグリーンパワーは設立した。

 バイオマス発電が抱える課題の一つに効率性がある。石炭火力発電は、電気への変換効率が約4割であるが、木質バイオマスは、大規模で高効率な発電でも25%程度である。燃料であるバイオマスの水分割合が効率性を大きく左右する。一般にバイオ燃料は水分40~50%を含むが、水分が多いと発電効率はさらに低下する。換言すると、一定の発電をするために膨大なバイオマスを要する。効率を上げるためには、乾燥してから燃やす、ガス化してから燃やすなどの工夫が必要になる。木質バイオマス利用、特に今後大量に「山」から市場に出てくる(下りてくる)伐採材・間伐材の利用は、水分との戦いでもある。

 やまがたグリーンパワーの発電所は、木質バイオマスをガス化してから発電するガス化発電を導入している。日本では最初の商業施設であり、当時世界で第4番目であった。発電効率が高くなり、生木のまま乾燥せずに投入できるという利点がある。通常用いられる蒸気タービンに代えて、ガスエンジンで発電する。発電出力は2000キロワットで、使用するバイオマスは年間約2万トンである(資料1)。

資料1.やまがたグリーンパワー
木質バイオマス発電所
撮影:筆者(2012/5/9)

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「バイオマス発電は水分との戦い」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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