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2030年の原発比率、決めるのは国民

データに基づく議論を尽くせ

2012年8月10日(金)

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 政府のエネルギー・環境会議(議長・古川元久国家戦略担当相)は、2030年の総発電量に占める原子力発電の比率に関して、0、15、20~25%の3案から成る案(「エネルギー・環境に関する選択肢」)を提示した。今後、国民的議論を重ねた上で8月中に1つに絞るという。

 しかし、「再稼動反対」の動きが活発化する一方、逆に、経団連からは3案とも不適とする意見が出されるなど、「二項対立」が激化する中で、決定が先送りされる可能性も出てきた。

 国民の立場からは、なぜ3択なのか、なぜ2030年なのか、などの疑問はあるが、最終的に意思決定するのは政府ではなく国民である。現在パブリックコメントの募集が行われているし(8月12日締め切り)、全国各地で聴取会も開いている。国民一人一人が真剣に考え意見を述べるべきである。

 現在の状況から考えて、原発の新規建設を必要とする第3案の20~25%は論外と言わざるを得ない。経団連などでは、それ以上を望んでいるようだが、「3.11」から1年半経ってもまだ事故の原因究明さえなされていない現状では国民の賛同は得られない。「再稼動反対」の国民的な動きや、聴取会の状況を見てもそれは明らかだ。

 となると、0%か15%かということになる。2030年に15%というのは、新規建設をせず、既存の原発を「40年定年制」の下で稼働し続ければほぼ達成できる。従って、簡単に言ってしまえば、原発をすぐやめるか、現状設備を維持しつつ40年かけて漸減するか、の選択である。

 しかし、最初に結論を言えば、どちらも非常に難しい。いずれを採るにしても相当の覚悟を持って当たる必要がある。

15%実現のためには常時15基の稼働が必要

 3.11前の数年間の状況を考えると、日本に存在する商用原発の総数が54基、平均稼働率が60%程度であったから、単純化して言えば、平均して常時30基程度の稼働で、総発電量の30%前後を賄ってきたことになる。

 このような実績を基に考えると、総発電量の15%を賄おうとすると15基前後を常に稼働させておく必要がある。稼働率を70%に上げられたとしても、大飯の2基を含めて合計20基程度を「現役復帰」させ、交代で稼働させなくてはならない。

コメント27件コメント/レビュー

希望的観測ではなく、現実を直視して考えると原発なしでは日本のエネルギーが賄えない事が良くわかります。空調や冷蔵庫はを使わない、自家用車も止める、産業立国は諦め食料も国内で生産出来る範囲の物を分け合ってひもじさも我慢する、と言う覚悟が出来た人だけが、原発反対を主張できるのでしょう。ドイツも点検後の原発再稼動をしているし、フランスの原発に依存して電力を賄っています。国民は未だ理解不足です。日露戦争で講和に反対して日比谷事件を起こした、南京占領後中国との和平交渉を断念させたのも当時の国民の声です。国民に事態を理解させずに一時的でヒステリックな状態で国民の声を聞くのは危険です。必要なのは先ず啓蒙活動。原発新設計画が目白押しの世界の趨勢も伝えて。(2012/08/17)

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「2030年の原発比率、決めるのは国民」の著者

村沢 義久

村沢 義久(むらさわ・よしひさ)

合同会社Xパワー代表、環境経営コンサルタント。

1974年東京大学大学院工学系研究科修了。1979年米スタンフォード大学経営大学院修了。2005年から東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授として地球温暖化対策を担当。合同会社Xパワーを立ち上げ代表に就任。2016年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

希望的観測ではなく、現実を直視して考えると原発なしでは日本のエネルギーが賄えない事が良くわかります。空調や冷蔵庫はを使わない、自家用車も止める、産業立国は諦め食料も国内で生産出来る範囲の物を分け合ってひもじさも我慢する、と言う覚悟が出来た人だけが、原発反対を主張できるのでしょう。ドイツも点検後の原発再稼動をしているし、フランスの原発に依存して電力を賄っています。国民は未だ理解不足です。日露戦争で講和に反対して日比谷事件を起こした、南京占領後中国との和平交渉を断念させたのも当時の国民の声です。国民に事態を理解させずに一時的でヒステリックな状態で国民の声を聞くのは危険です。必要なのは先ず啓蒙活動。原発新設計画が目白押しの世界の趨勢も伝えて。(2012/08/17)

0%か15%以上かという設定がおかしい。私は5%程度にすべきと考えている。核技術とその研究者の維持のためにも、技術立国しか生きていく道のない日本では0%はいけない。しかし原子力発電は、まだ安全性に問題があり、特に日本においては立地条件は厳しい。したがって全国で5基程度を運転するのが正しいと考えます。◆もちろんエネルギー不足は大きな問題だが、0%よりはましである。◆核爆弾の製造能力の維持も、国民は目をそむけないで直視して議論すべきである。神様ではない欠点だらけの人間の運営するこの地球号に乗り合わせたのが運命と諦めて、国家間の綱引きには力が必要という現世において、最低限の武装(=武器を作る能力はあるが今は作らない)という程度の武装はすべきである。◆何事もタブー視してはならない。飛行機は落ちることを前提として出発前に安全対策のアナウンスがあるではないか。原発の安全も国の安全も、それが脅かされる事態を考慮した訓練をすべきである。原発での事故対策の避難をすると「そんな訓練が必要な危険なものはいらない」という情緒的な意見は大人の議論ではない。(2012/08/17)

「冷房にしても昔はなかったではないか。その気になれば省電力化はいくらでも進められるし・・・」こんな精神論だけで再稼働反対とか叫ばれても理解しようがない。 資源枯渇の問題もあるので、冷静に判断すれば安全対策をしっかりやりながらゆるやかに脱原発を目指すのが妥当と思っている国民が多数派じゃないかと思うが。 そんな「容認派」はデモや意見聴取会には行かないので、ヒステリックに叫ぶ人達の声がイコール国民の声だと勘違いして国が判断を誤らないことを望みます。(2012/08/16)

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