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ミャンマー、ベトナムで中国に競り勝てるか

インフラ整備から人材育成に広がる日本への期待

  • 伊藤 暢人

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2012年8月24日(金)

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中国、インドの減速懸念が強まる中、インドシナ半島諸国に注目が集まっている。自由化が急速に進むミャンマー、洪水被害からの復活を期すタイ、市場としても注目を集めるベトナムやカンボジア、ラオスなど。この5カ国の情勢を知るために、JICA(国際協力機構)の現地事務所長に話を聞く。前回は、各国の状況について議論が進んだ。今回は、このメコン地域での日本の役割などについて意見を交わした。出席者はカンボジア事務所長の鈴木康次郎氏、ラオス事務所長の戸川正人氏、ミャンマー事務所長の田中雅彦氏、タイ事務所長の米田一弘氏、ベトナム事務所長の築野元則氏。(聞き手は伊藤暢人)

このメコン地域のこれからについて伺います。地域全体の魅力はどう高まっていくのか、それに対して日本は何ができそうでしょうか。また、他の国の動きはいかがでしょうか。

米田(タイ):タイは50年にわたり、日本との友好な関係に基づいて、日本からさまざまな援助を受けており、有形無形の資産もたくさん残してきました。これらを使って、メコン地域の振興を後押ししていこうと考えています。

タイ事務所長の米田一弘氏(写真:丸毛 透、以下同)

 ひとつ例を挙げますと、計量標準があります。「これが1メートルです」という基準、そして運用に関して、日本はタイに機器とノウハウを移管してきました。タイは既にこのノウハウを身につけましたから、今度はタイからミャンマーに伝えようとしています。

 またタイは、配電公社を通じて、ラオスをバッテリー(電気を貯める場所)とし、周辺国間での電力融通を、イニシアチブを持って進めていこうとしています。

タイは、対外援助に積極的に取り組んでいるということですね。

米田(タイ):そうです。タイには、JICAのような組織が2つあります。ひとつはJICAではなくTICA(タイ国際開発協力機構;Thailand International Development Cooperation Agency)と呼ばれる技術協力を中心に行う組織、そして借款を中心に行うNEDA(周辺諸国経済開発協力機構;The Neighboring Countries Economic Development Cooperation Agency)という組織です。このNEDAを通じて、カンボジアやラオスとの国境にある道路の整備などを行ってきた実績があり、これを次はミャンマーへも展開しようとしています。

 タイが主導をし、各国間のコネクティビティをより確実にすることで、地域の発展に貢献する考えです。

 ミャンマーとの関係で言うと、南部経済回廊の西端にあるダウェーの開発を、タイは官民を挙げてのプロジェクトで支援しているのですが、どうもミャンマーはさきほど話に出たティラワを優先させたいようなので、今後の進め方について、トップ会談で協議していこうという機運になっています。

ミャンマーの経済特区開発で日本の貢献は

ミャンマー側から何かありませんか。

田中(ミャンマー):ミャンマーで最初の経済特区が、ダウェーです。それにティラワとチャオピューが追加されています。ダウェーとティラワは一緒のスピードで進めようという考えはあるのですが、ダウェーに関しては、タイの一企業に丸投げしてしまったような格好であること、そして、2万4000ヘクタールあるティラワの10倍以上の広さを持つことなどから、政府としては、法整備などを進め、ダウェー開発を再度考え直したいという意向があるようです。少し躓いているといったところです。

 また、ティラワはヤンゴン近郊に位置するのでより重用されているのも事実です。しかし、ダウェーはタイ国境から約80キロメートルと近いですから、ティラワとは異なる期待もあります。将来的には、タイとミャンマー両国から、このダウェーの開発に関して、日本に対してなんらかの依頼があるのではないかと言われています。

築野(ベトナム):ダウェーとベトナムのプンタオを結ぶ南部経済回廊とは別に、より北部でこのメコンエリアを東西につなぐ道路に、東西経済回廊があり、ベトナム側では2007年に竣工したダナン港が起点となります。

 日本はこれまで、この東西経済回廊の整備を重点的に進めてきました。枠組みを作ったのはアジア開発銀行ですが、実際の指導を担うなどした日本の貢献度も非常に大きなものがあります。

 東から、ベトナム、ラオス、タイまでは完成しており、これからさらに西のミャンマーへ延伸する格好ですが、現時点で、ベトナム、ラオス、タイの3国で、どうやってここの交通量を増やすかを協議しているところです。というのも、期待ほどは増えていないからです。

 その理由には、税関などの制度の問題があり、また、道路状況の悪さもあります。ですからベトナムとしても、せっかく東西経済回廊によって活性化を図ろうとしたダナン港ではなく、ホーチミン経由の従来のルートを使ってしまうという課題が生まれています。この問題の解決のため、ダナン港のキャパシティを上げ、道路を改善することを協議しています。

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