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モザンビーク、農業大国へのハードル

2012年8月28日(火)

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 アフリカ南東部のモザンビーク。その北部のナカラはこれまで、天然の良港を要するものの、モザンビークの地方都市の1つに過ぎなかった。しかし、今、この港町がアフリカ東岸で、かつてない重要性を帯びようとしている。

 もともと、穀物や建材などの輸入港だったナカラ港は、開港から40年以上がたち、各所で岸壁の崩落や機械設備の老朽化が目立つ。コンテナの取扱量も年間7万5000個と、数千万個のコンテナを扱う世界の主要港と比べればごく小規模な港でしかない。しかし、北部モザンビークにおける2つの巨大プロジェクトが動き出し、このナカラ港も、東アフリカの物流網の玄関口として、輸出港へと転身する必要に迫られている。

 モザンビークの首都は南アフリカとの国境近くのマプトで、国のほぼ最南端に位置する。一方、北部は最大の商業都市ナンプラを抱え、鉱物資源や土地・水資源が豊富なことから、今後の経済開発の舞台は北部地域に集中する。その北部モザンビークを東西につなぐ陸路は「ナカラ回廊」と呼ばれ、日本の国際協力機構(JICA)などの援助で、陸路やナカラ港の整備が進められている。

 背景にあるのは、北部モザンビークで進む2つの大型開発プロジェクトだ。1つはブラジルの資源メジャー、ヴァーレが手掛ける世界有数の原料炭鉱床の開発。既に高品位な製鉄用の原料炭の埋蔵が確認されており、開発が計画通りに進展すれば、モザンビークは2030年にも年間1億トンを生産する、インドネシアやオーストラリアに次ぐ、世界3位の原料炭輸出国になるという。

農産物輸出で外貨獲得へ

 そしてもう1つの大型プロジェクトが、日経ビジネス8月27日号でも紹介した、日本・ブラジル両政府による農業開発支援プロジェクト「ProSavana(サバンナ計画)」だ。この北部モザンビークには広大な大草原・サバンナが広がり、ナカラ回廊周辺エリアだけでも1600万ヘクタールの耕作可能地がある。

 この地域で中・大規模農業を普及させ、現地での食糧供給を安定化させるとともに、回廊を通して集荷、ナカラ港から海外へ輸出して外貨を稼ぐ。世界が食糧危機に見舞われる中で、それが穀物の世界的な需給を安定化させ、日本の食糧安全保障にも寄与する。農産物輸出による外貨獲得はモザンビークの国民経済を潤し、地域の貧困撲滅も両立できる。これが計画の最終的な目標だ。

 1970年代の世界的な食糧危機に際し、日本政府がブラジルで農業開発支援に乗り出し、成果としてブラジルを世界最大の農業純輸出国へと成長させた実績を基に動き出した今回のプロジェクト。実現すれば、再度世界の食糧危機を救う可能性も十分にある。それでは、この計画の実現可能性がどれほどのものか、改めて検証してみる。

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