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コーディネーションこそ日本の役割

2012年8月30日(木)

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 食糧危機に見舞われる世界。こうした危機の局面は過去にも日本に訪れ、その都度、日本は危機を乗り越えてきた。その代表例が1973年に米リチャード・ニクソン大統領による大豆禁輸だ。その後、日本は20年にわたってブラジルに農業開発支援を実施し、ブラジルを米国と並ぶ大豆の一大生産地に育て上げた。このいわゆる「セラード開発」に20年間従事し、現在モザンビークで進む「ProSavana(サバンナ計画)」の発案者でもある、国際協力機構(JICA)の本郷豊・客員専門員に危機克服の術を聞いた。

1973年の「大豆ショック」以降、日本政府は20年に及ぶ国際協力によって、ブラジルを一大農業生産国に育て上げました。

国際協力機構(JICA)の本郷豊・客員専門員(写真はJICA提供)

本郷:この「セラード開発」の成果は、世界的に見ても歴史に残る素晴らしい事業だと自負しています。ブラジルでは輸出産品のうち、大豆が鉱物を上回って1位になりました。今年には米国の大干ばつもあって、ブラジルは史上初めて世界一の大豆生産国になりそうです。耕地面積も「セラード」と呼ばれる大地のうち、まだ1割程度で、今後増えていく潜在力はまだまだあります。我が国が誇る国際協力の金字塔だと思っています。

 セラード開発にはいくつかのポイントがあります。まずは「不毛の大地」と言われていた所を穀倉地帯に変えた革命であること。熱帯地域で温帯作物である大豆を作ったこと。ゼロから食料加工など産業のバリューチェーンを作り上げたこと。これらが長い期間をかけて見えてきた成果です。当初は博物学、植物学の世界で注目を集めていましたが、現在は農業ビジネスとして世界の耳目を集めています。

食糧生産を世界で3極化へ

セラード開発での経験を基にモザンビークでの農業開発支援プロジェクト「ProSavana」を発案したそうですね。

本郷:1973年の大豆ショックを契機に、セラード開発によって世界の食糧生産は米国とブラジルで2極化が達成されました。2008年以降、世界では穀物価格の高騰が問題になっていましたから、これを3極化して、国際市場に穀物をあふれさせることができないかと考えました。そこにアフリカの貧困や環境問題を両立させた経済発展を組み合わせようとしました。

 かねて国連食糧農業機関(FAO)の資料を読みあさっていました。そこで農業開発の可能性がある土壌を持った広大な土地と、十分な水資源、労働力を確保できる地域がモザンビークだったのです。近くにはナカラという天然の良港もありました。ただし、日本にはサバンナで農業をする技術がない。一方、ブラジルにはサバンナと似通った土壌で農業開発をしたセラードの技術があります。そこで3角協力という発想に至りました。

 仕掛けたのは2009年の主要8カ国(G8)首脳会議のラクイラサミットの際です。JICA上層部や外務省高官、ブラジル、モザンビークの大使館に矢継ぎ早に働きかけ、半年間で総理マターになりました。

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