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「速いなら詰めが甘くても許される。そっちは大人の仕事」

始まったガザでの挑戦――米倉教授×UNRWAの大澤さん×税所さんが語り合う

  • 伊藤 暢人

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2012年9月3日(月)

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 8月26日、パレスチナのガザ地区で小さなドアが開こうとしていた。域外への移動が厳しく限定されているガザでは、学習障害になる子供が多いという。また、それに対応できる専門家もほとんどいない。その状況を打破するために、国際連合パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA=アンルワ)が支援して、イスラエルの隣国であるヨルダンのヨルダン大学とガザを映像でつないだ。ヨルダン大学の発達障害の専門家が、ガザの専門家にそうした問題を持つ子供のタイプ分けや、タイプごとの接し方などを教える映像授業が始まったのだ(経緯についてはここ)。

 このプロジェクトのベースとなるのは、バングラデシュで培った映像授業のノウハウだ。ただし、今回は教える側にあたるヨルダン大のムナ先生との協議の結果、テレビ会議システムをつかって、双方向で映像を伝えつつ授業を行う。もちろん、その模様は録画しておくので、後にほかの場所でも展開できる可能性もあるわけだ(このプロジェクトの進行状況などについてはこちらをご覧下さい)。
 今回は、このプロジェクトの概要と意義について、筆者の税所篤快さん、後見役の米倉誠一郎・一橋大学教授、そしてガザで勤務しているUNRWAのオペレーションズサポートオフィサーの大澤小枝さんが議論し合った。
(司会は伊藤暢人)

まず、大澤さんにガザについて説明してもらいましょう。日本の多くの読者は、歴史を踏まえて正確に分かっている人は少ないと思います。それが分からないと、この活動の意義も伝わらないでしょう。

大澤:ガザというのは、エジプトの隣にあるパレスチナの飛び地の1つです。1948年にイスラエルという国が建国されました。それ以前に住んでいた、パレスチナの人々に難民の問題が発生したのです。

米倉:それは俺たちの土地だと言ったから、そこにいたパレスチナの人たちは難民化して外に追いだされちゃったわけですね。

大澤 もともとこの地域にいた人たちに、ほかの地域から逃げてきた人が加わったのです。

米倉:イスラエルの中に飛び地としてある感じですね。事態が深刻になったのは、2000年代に入ってからですね。2006年に選挙が行われ、その後、原理主義に近いハマスが実権を握るようになった。

大澤:イスラエルはハマス政権を認めないという姿勢で、封鎖が本格的に始まったわけです。それ以前は、例えば80年代とかは、ガザの人たちは自由にイスラエルに移動してお金を稼いでいました。1日に何千人もが行き来してお金を稼いでいた。しかし、移動の自由がなくなると、本当に生活が苦しくなって、どんどん援助に頼らざるを得ない状況に追いやられているんですよ。

米倉:経済制裁が本当に効いているわけですね。

大澤:UNRWAは、貧乏な人にはお金を提供したり、食糧支援をしたり、そして以前はシェルターを作ってあげていました。今は資金が不足していてシェルターづくりができないんですけれども。最近マイクロファイナンスを加えました。

米倉:なるほど、自分たちで自立して仕事をやると。

大澤:海外からの援助は減っていっているんですけど、支援の対象となる人は増えています。一方で、世界的にお金がない状態なので、支給する食料が減っているんです。すると、ガザではデモが起こったりするんです。なぜ、僕たちは難民なのに苦しい思いをさせるんだという。地区内では、会社が倒産したりして失業率は30%を超えています。イスラエルに輸出していた会社が、国境を越えて輸出ができないので経営が続かなくて。
 ガザには120万~140万人がいて、就学対象年齢の子供たちは22万人ぐらいです。

税所:ガザは10キロメートル×40キロメートルしかないですよね。

大澤:そうです、狭いんです。

税所:そこに140万人ですよ。

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