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営業はなぜ社内にいないほうがいいのか?

「パラサイト営業」は脳に雑草が生い茂る

  • 横山 信弘

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2012年9月5日(水)

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 コンサルタントという仕事柄、質疑応答には慣れているつもりだが、耳を疑うような質問を受け、頭の中が真っ白になって絶句してしまうことが時々ある。

 昨年末、そういう事態になった。私のセミナーに参加していたIT(情報技術)企業の営業部長がセミナー終了後に、こう質問してこられた。

 「営業の事務作業が多くて、とてもではないがお客様のところへ行っていられない。こういう場合どうすればいいですか」

 今、この原稿を書いている私であれば「営業の事務作業を減らして下さい」と冷たく答えられただろうが、その時はセミナーを終えたばかりで高揚しており、質問の趣旨がよく分からず、黙ってしまった。

 セミナーのテーマは営業目標の「絶対達成」だ。その時だけではなく、私はセミナーで一貫して絶対達成について弁じている。目標を絶対に達成させるためにどうすればいいか、目標を未達成で終わらせるリスクをどう回避するのか、という話が中心だ。

 「営業を名乗るなら最低でも目標を達成しなければならない」と話し、そのための具体策について伝えられることを力説した直後に、「営業が事務で忙しい」と言われ、いささか拍子抜けした。

 当然ながら、私のセミナーには絶対達成に関心のある方が参加される。質問してきた営業部長も「目標は絶対に達成しなければならないもの、そこは分かっています」と言ってきた。

 絶対達成のためには行動しなければならない。しかも通常の行動量をはるかに上回る「超・行動」が必須だ。私はこう考えるが、この部長の思考回路はどうやら私と異なっていた。黙っていると部長は続けて言った。

 「お客様のところへ行けば仕事がある。それは分かります。実際そうですから。しかし仕事が増えれば事務作業も増えます。だからどうしたらいいのか分からなくなって」

 なんともまどろっこしい。質問には答えず、「結局、何がお悩みですか」と逆質問した。すると部長は驚くべき事を言い出した。

 「ですから今の目標ノルマは無理なのです。こう社長に進言したいのですが、どうしたらいいのかと」

 何を言い出すかと思ったら、目標を下げてくれという話か。しかも理由は「事務作業が忙しいから」。開いた口がふさがらないとはこのことだ。営業の仕事は目標を達成すること。目標達成が仕事なのに、事務作業を優先するという。

 「できない理由を考えるのではなく、できるやり方をやってみることではないですか」と我ながら陳腐な言い回しで切り返したものの、営業部長は納得した顔を見せなかった。

コメント3件コメント/レビュー

今回営業が行っていた切り捨てた仕事は何だったのか?切り捨てたことで他にしわ寄せが行っているのではないか?という点が気になる。(2012/09/05)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今回営業が行っていた切り捨てた仕事は何だったのか?切り捨てたことで他にしわ寄せが行っているのではないか?という点が気になる。(2012/09/05)

■今回の記事は同感することが多々あります。 ■社長の次々の指示は拍手もの。デスクPCと定期券没収も思い切っていますが「1000円やるからコーヒー飲め」は極めつけ。これでは社員はぐうの音も出ません。性根がセコい私は「事務所経費と定期代が浮くから、毎日1000円渡しても大丈夫」と速算してしまいましたよ。 ■「行動しない限り脳は活性化しない」その通り。単に歩き回るだけでも脳は活性化します。 ■大量の資料を用意するより、こまめに会ってニュアンスをつかみつつラポールも築いて、簡潔な資料でプレゼンする方が、少ない投入時間でクローズ率は圧倒的に高いです。(迷亭寒月)(2012/09/05)

うちも営業がパラサイトしてるよなぁということで、大変参考になりました。ただ営業の事務作業のうち、トップが要求しているものに関してはどのように減らしたらいいのだろうかと。その辺突っこんだ話が次回以降に聞けるものと期待します。ちなみにトップは営業畑は経験してなく事務系の出身で資料の精度とかに拘るタイプです。(2012/09/05)

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