• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「伸び悩むEV」対「まだこれからのFCV」

究極のエコカー競争を占う

2012年9月19日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 電気自動車(EV)の普及がやや遅れている。関係者は、今年の半ばには三菱自動車、日産自動車を合わせて7万台程度(日本の4輪車保有台数の1%弱)に到達すると予想していたのだが、実際には7月時点で累計販売台数はその半分程度にとどまっている。今年は年間2万台近く売れそうだから決して悪い成績ではないのだが、EVに対する期待が大きいだけに「物足りない」というのが推進者としての実感だ。

 EVがもたついている間に、燃料電池車(FCV)の本格デビューが近付いている。2011年1月13日、トヨタ自動車、日産、ホンダの自動車メーカー3社に加え、JX日鉱日石エネルギー、出光興産、昭和シェル石油、大阪ガス、東京ガスなどエネルギー事業者10社は、2015年までにFCVを国内市場に本格導入し、併せて水素供給インフラも整備するとの共同声明を発表した。

航続距離の短さがEV普及のネック

 EV伸び悩みの最大の理由は、航続距離の短さと充電時間の長さで、いずれも、バッテリー(性能不足とコスト高)に起因する問題だ。すでにEVを購入したユーザーの多くは、自宅充電・近距離ドライブという使用パターンでうまく使いこなしているのだが、これからガソリン車からの乗り換えを考えているドライバー、特に一家に1台しか車を持たない多くのユーザーにとっては、不安が先立つようだ。

 国産EVの航続距離は、カタログ値では200km前後だが、ガソリン車の燃費と同じで、実際にはその7割程度しか走れない。さらに、冷暖房を使うと80~100km程度まで落ちてしまう。そのため、走行距離80kmを超える辺りから急に使い勝手が悪くなるのだ。

 筆者は、今年5月末、古川治氏(オズコーポレーション社長、「古川名人」)といっしょに、淡路島の南端から愛媛県松山市まで日産の「リーフ」で走ったが、当初の予定より早く、中間地点より手前の徳島県三好市池田町あたりで電欠してしまった。途中で高速に乗り間違えて距離がかさんだこと、さらには、鳴門からずっと上り坂だったことが原因だ。

 幸い、高速出口から少し離れた所(徳島三菱自動車池田店)で急速充電器に出会いことなきを得た。200Vの普通充電なら8時間もかかるところだが、急速充電のお陰で25分で80%程度充電できた。しかも、三菱の施設は無料である。

 この急速充電器のお陰で、この日はほぼ予定の時刻に松山に到着することができた。EVの実際の航続距離の短さは不安要因だが、逆に、急速充電拠点がもっと増えれば市場はすぐに数倍になる、という確信も得られた。

コメント0

「「燃やさない文明」のビジネス戦略」のバックナンバー

一覧

「「伸び悩むEV」対「まだこれからのFCV」」の著者

村沢 義久

村沢 義久(むらさわ・よしひさ)

合同会社Xパワー代表、環境経営コンサルタント。

1974年東京大学大学院工学系研究科修了。1979年米スタンフォード大学経営大学院修了。2005年から東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授として地球温暖化対策を担当。合同会社Xパワーを立ち上げ代表に就任。2016年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トップ自らが矢面に立つことで、問題は次第に収束していきました。

佐々木 眞一 日本科学技術連盟理事長、トヨタ自動車顧問・技監