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日本のコンサートを世界の映画館にライブ配信

ライブ・ビューイング・ジャパン(後編)

  • 石田 雅彦

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2012年10月10日(水)

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アーティスト側にも映画館側にもメリットが

 まだライブ・ビューイング・ジャパン設立前、アミューズのスタッフが、それまで行われていたODS(Other Digital Stuff:アザー・デジタル・スタッフ)の案件を調べてみたそうだ。すると、ソニーの『Livespire』が舞台や演劇、クラシックの収録ものを映画館で上映したり、松竹が系列の劇場で『METライブビューイング』としてメトロポリタンオペラを上映したり、という試みが2007年ごろから徐々に行われていたことがわかった。

「なぜODSに向かうのか? というのも映画興行の場合、お客さんが入っても入らなくてランニングコストが掛かっています。どんな大ヒット作品、話題作品でも、平日に映画館へ観に来るお客さんの数は減ります。土日は満員に近くても平日は空席が目立つ、というのはよくあることなんです」
と、株式会社ライブ・ビューイング・ジャパン取締役編成企画部長兼宣伝部長・久保田康氏は言う。

株式会社ライブ・ビューイング・ジャパン久保田康取締役編成企画部長兼宣伝部長(撮影:石塚龍彦)

 また、映画のチケット代は、レディースデイや夫婦50割引などで、必ずしも正規料金で売られるわけではない。平均すると1200円程度が客単価だと言われている。

「さらに映画館の取り分は映画の配給元と折半ですから利益は売り上げの半分になるのです。こうした映画館の事情を考えれば、映画以外でも集客力の高いコンテンツを上映することで稼働率を上げることができ、また『ライブビューイング』のチケットが3500円とすれば、1500円以上が映画館側へ入ることになります。つまり、収益として考えてもコスト的にも『ライブビューイング』は映画館にとって大きなメリットのある事業だと思っています」

 新人だろうがビッグネームだろうが、どんなに頑張っても1日24時間1年365日しかないのだから、アーティストがライブコンサートを催すのには物理的な限界がある。レコーディングやプロモーションもあるだろう。さらに会場のキャパシティ自体も大きなアリーナクラスでさえ、マックス数万くらいしか入れない。

「しかし、そのアーティストのライブコンサートに行きたい、と思うお客さまが時間と空間のキャパシティを上回れば集客しきれません。さらに言えば、ツアーファイナルやデビュー記念日、クリスマス、年越しなどの限られた特異日の公演は、どこか一つの会場でしかできないんです。遠くに住んでいるファンにとっては、旅費や宿泊費の負担は、決して軽くないのです」

 そうしたとき、地元のシネコンでそのライブコンサートと同時刻に、家庭ではとても再現できない巨大スクリーンに映し出される高画質映像と迫力の音響設備でアーティストを実感できるとしたら、こんなに素晴らしいことはない。さらに、シネコンは映画館だから、一種の非日常的な空間だ。

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