• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

民主党政権の誕生に「フリーズ」したJAL

2009年夏、経営破綻前夜の混迷を振り返る

  • 日経ビジネス取材班

バックナンバー

2012年9月19日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 9月19日、日本航空(JAL)は東京証券取引所に再上場する。2010年1月の会社更生法の適用申請から、わずか2年半あまりで再上場までこぎ着けたJALはいかにして蘇ったのか。経営破綻から再生に至る道のりを『日経ビジネス』にこれまで掲載した記事で振り返る。

 JALの経営悪化が伝わり始めた2009年夏、同社と同社を取り巻く関係者は水面下で激しく動いていた。航空行政を所管する国土交通省、JALに融資している金融機関、そして政治家。それぞれの思惑がからみ合う中、民主党への政権交代がJALの命運を分けることなる。

 7月9日木曜日午後4時、東京・霞が関にある国土交通省の会議室。日本航空の経営支援を巡る国交省と取引金融機関の「連絡会議」が開かれた。

 出席者は、国交省事務次官の春田謙(当時)、日航副社長の竹中哲也、そして日本政策投資銀行常務執行役員の平田憲一郎ほか金融機関関係者ら。

 「日航について、今後とも関係金融機関から積極的な対応をしてもらえるような再建計画が一刻も早く作成されることが重要と考えている。国交省は監督官庁として指導・監督していく所存である」

 事務次官の春田は冒頭にそう挨拶し、続けて「連絡会議」が国交省と金融機関との情報共有の場であるという位置づけを説明した。

 春田に続き国交省幹部がこれまでの経緯を話した後、当事者でありながらオブザーバーという立場の日航副社長の竹中が挨拶に立った。

 「日航としては、国交省や取引金融機関様からの要請を厳粛に受け止め、抜本的な再建計画の策定と実現に不退転の決意で臨むつもりであります」

強硬姿勢の取引金融機関

 連絡会議に出席した取引金融機関は政投銀のほか国際協力銀行、みずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行の5行。いずれも役員クラスが出席、それぞれが竹中の挨拶に続いて“所信表明”をした。口火を切ったのは政投銀の平田だ。

 「6月末に決めた融資契約は緊急措置でしかない。日航がきっちりとした再建計画を作り、かつ実行を保証しなければ再度のつなぎ融資はないことを認識していただきたい」

 平田の強い口調は、年明け以降、約半年にわたって日航と国交省、取引金融機関などが水面下で激しいやり取りを繰り広げたことを物語っている。

 2008年3月に総額1535億円の優先株を発行、最大の懸念材料だった財務面での手当てをどうにか達成した日航は、夏場には従業員に対して平均10万円の臨時ボーナスを支給する余裕が持てるまでになった。しかしリーマンショックが経営を直撃。業績はつるべ落としとなり、2009年3月期の連結最終損益は630億円の赤字(前の期は169億円の黒字)を計上した。

資金ショート回避へ血眼

 より問題となったのは資金繰りだ。

 約2000億円と言われた必要資金の供給に取引金融機関はこぞって難色を示した。日航の経営悪化で引当金の積み増しを余儀なくされていたことに加え、金融庁が各行の日航向け債権の評価に目を光らせていたからだ。

 資金需要が旺盛となる夏場を前に日航の焦燥感は高まった。日航幹部の懇請だけでは埒が明かず、4月からは国交省幹部も民間金融機関や政投銀、その政投銀の後ろ盾である財務省への「ご説明」を繰り返した。

コメント0

「JAL再上場」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

意外なことに、伝統的な観光地が 訪日客の誘致に失敗するケースも 少なからず存在する。

高坂 晶子 日本総合研究所調査部主任研究員