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無人駅が「アテンダント」を生んだ

運行停止から蘇った福井県のえちぜん鉄道・その2

2012年9月21日(金)

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 子供、高齢者、観光客…。

 えちぜん鉄道の利用客は、通勤や通学で使う人ばかりではない。

 地方では子供が塾へ行く際に、親が自動車で送迎することが一般的である。一方、「アテンダント」が乗務しているえちぜん鉄道の沿線の住民は、安心して子供を1人で電車に乗せることができる。

アテンダントは車内を歩き、乗客に様々なサービスを提供する

 家族に病院に連れて行ってもらわなければならない高齢者も、アテンダントがいることで、家族に遠慮することがなく、好きなときに通院できる。観光客は地元の人しか知らない名所や旧跡を訪ねることができるだけでなく、営業時間の突発的な変更といった情報をアテンダントから入手することができる。

 えちぜん鉄道のアテンダントの仕事は幅広いが、高齢者の乗降補助、切符販売、そして観光客への情報提供の3種類に集約することができる。これらの仕事をきっちりと行うために、アテンダントたちは車内を観察し、乗客と会話し、必要なサービスを的確に提供していく。

 乗客に様々なサービスを提供するアテンダントを乗務させるという決断は、どのような背景から生まれたのだろうか。

アテンダントは経営スリム化の副産物

 えちぜん鉄道の駅数は43。うち無人駅が26もある。京福電気鉄道が運行していた時代、過疎化により利用者数が毎年2%ずつ減っていた。第3セクターとして周辺自治体に赤字を補てんしてもらっている状況で、十分な設備投資を行う余裕はほとんどなかった。したがってバリアフリー化できていない施設も多く、特に高齢者の利用客にとって不便な点も少なくない。

 えちぜん鉄道の駅には券売機がない。券売機に必要な設備投資を十分にできなかっただけでなく、赤字が続く中では、券売機を維持するための経費を負担することが難しかったからである。

 しかし、日中の運行では、定期券を持たない高齢者や子供、観光客の利用も多い。こうした利用客への切符の販売収入は、鉄道運行に不可欠である。

えちぜん鉄道の駅の様子

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「無人駅が「アテンダント」を生んだ」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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