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9・11、11年目に対立激化

ネットが煽る「憎しみの構図」

  • 津山 恵子

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2012年9月19日(水)

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 9・11の11周年を境にして、米国とイスラム世界との対立が深まっている。これまでも9・11は、米国民に「テロはまた起きる可能性がある」と再認識させる瞬間である。

 だが、今年はより強い問題を生み出している。イスラム教を冒涜するビデオがYouTubeで公開されたことをきっかけに、エジプトやリビアで抗議デモが発生。リビアでは、クリストファー・スティーブンス駐リビア米国大使ら4人が放火の犠牲になった。

「9・11追悼」、過去最悪の対立

 一昨年の2010年は、9・11で倒壊した世界貿易センタービル跡(グラウンドゼロ)の近くに、イスラム教のモスク建設計画が浮上。「グラウンドゼロ近くにモスクを作ることは許せない」とする市民の反対派と、「宗教の自由だ」とする賛成派がデモを展開してにらみ合い、9・11犠牲者の追悼はそっちのけで、醜い事態となった。

 しかし、今年のエジプトやリビアでの反対デモは少し質が違った。それは、YouTubeなどソーシャルメディアによって、情報が増幅し、デモを煽ったという点だ。それはまるで、ツイッター革命と呼ばれた「アラブの春」とは逆に、ソーシャルメディアが「負」の働きをしてしまうことを浮き彫りにした。

 リビアのベンガジにある米領事館は11周年を迎えた9・11の当日、武装した暴徒に襲われ、リビア人警備員との撃ち合いの後、炎に包まれた。スティーブンス大使は意識不明のまま、警備員らに病院に運び込まれた後、死亡が確認された。CNNの映像によると、窓や扉は抜け落ち、室内は黒こげで、領事館はほぼ全焼した状態だ。

 このニュースが米国に伝えられたのは、12日の朝で、9・11の翌日にあたる。 オバマ大統領は午前中にホワイトハウスで声明を発表。

「非道でショッキングな攻撃を批判する。米国は建国から、どんな宗教も尊重しているし、ほかの宗教への信仰を侮辱することは容認していない。今回の暴力に対しては、世界が協力して、はっきりと否定するべきだ」

そう抗議した。横に無言で立つヒラリー・クリントン国務長官とオバマ大統領の厳しい表情はこれまでに見たことがないもので、翌日の朝刊各紙に写真が掲載された。

イスラム中傷の「とんでもビデオ」

 一方、エジプトのカイロでも11日、米大使館前で、約2000人が集まる抗議デモが開かれた。星条旗を焼いたり、市民が壁をよじ登って、大使館に侵入を試みたという。デモは13日も続いているほか、チュニジア、モロッコ、イエメンにまで広がっている。

 そこで、デモを引き起こした問題のビデオだ。米メディアの報道によると、「イノセンス・オブ・ムスリム」は当初は6月か7月にYouTubeに投稿されたが、反響もなく見過ごされていた。ところが、9・11を前に、アラビア語に訳され、2回投稿されると、100万回も視聴されたほか、エジプトの地元テレビでも繰り返し放送され、デモの隆起につながった。

 驚いたのは、ビデオの制作者が、スティーブンス大使が殺害された2日後の13日まで判明しなかったことだ。

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