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グーグル事件の波紋、巨人が示した“教訓”

2012年9月24日(月)

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やり方次第では、企業の競争力を高める強力な武器となり得る「データ活用」──。だが一歩誤れば、プライバシーの侵害につながり、事業の存続が脅かされる恐れもある。未来を切り開くために、データ活用の便益と個人情報保護をいかに両立すべきか。

 自社のサービスを通して蓄積した膨大な「ビッグデータ」の活用で世界の先頭を走るネット検索最大手の米グーグル──。今年に入って同社の個人情報保護を巡る問題が立て続けに注目を集めた。

 まず国内で話題となったのが、東京地方裁判所が3月25日に下した決定だ。同社の検索サイトに自分の名前を入力すると、「サジェスト」と呼ばれる機能によって犯罪を連想させる単語が自動表示されるとして、ある男性がプライバシー侵害などを理由に同社に表示差し止めを求める仮処分申請をした。東京地裁は申請を認めて仮処分を命令した。

 男性は数年前から突然会社を解雇されたり、再就職の内定を取り消されたりする事態が続いていた。

 その原因を調べる過程で、自らの名前を検索しようとすると犯罪を連想させる単語が自動表示されること、さらに検索結果として出てくる複数のサイトに、男性を中傷する内容が書かれていることに気づいた。男性には全く身に覚えがなく、何者かが書いた虚偽の内容がネット上に広がったとしている。

各国の懸念を無視したグーグル

 一方、日本だけでなく国際的に波紋を呼んだのが、同社が1月下旬に発表したプライバシーポリシー(個人情報保護方針)の変更だ。

 具体的には、60以上あるサービスのプライバシーポリシーを統一し、従来は各サービスで個別に管理していたユーザーの情報を同じIDで一元管理し、サービス全体で横断的に分析して利用できるようにするもの。これによって、例えばあるユーザーが動画閲覧サイトのユーチューブで見た映像と検索ワード、Gメールの内容を一緒に分析できる。その結果を基にして、ユーザーにより適した情報や広告などを表示できるといったメリットが生じる。

 半面、グーグルが大量の個人情報を一元管理することで、個人の生活行動や嗜好、交友関係などが同社に把握されてしまうことになる。

 この点がプライバシー侵害につながると日米欧当局が懸念を表明する事態に。フランス政府などは「欧州連合(EU)のデータ保護指令に反する」と強く反発。お膝元の米国でも、各州の司法長官などが懸念を表明したと報じられた。しかしグーグルは発表通り、3月1日にプライバシーポリシーの統一を実施。先の東京地裁の決定にも、4月27日時点で応じていない。

 個人情報の保護が問題視されているのは、グーグルのようなネット企業ばかりではない。米国では今年1月、顧客のプライバシーを巡って大手小売りチェーンのターゲットで起きた事件が大きな注目を集めた。

 女子高校生の娘に揺りかごとベビー服のクーポンが同社から送られてきたことから、ミネソタ州ミネアポリス近郊に住む男性がターゲットの店舗を訪れ、「娘に妊娠を勧めているのか」と抗議した。ところがその後、娘が妊娠していたことが判明。男性は一転して謝罪することになった。

 ターゲットは、親よりも早く娘の妊娠を察知していたわけだが、どうしてそんなことが分かったのか。

コメント1件コメント/レビュー

自己防衛が基本だよ。(2012/09/24)

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「グーグル事件の波紋、巨人が示した“教訓”」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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自己防衛が基本だよ。(2012/09/24)

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