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「留職」─自社では困難な体験を提供する

2012年10月4日(木)

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 新興国で現地の社会課題を解決する実地研修「留職」を取り入れる企業が増えている。その狙いは、「グローバル人材の育成」「新興国市場の開拓」「組織の活性化」の3つだ。パナソニックの社員は、ベトナムで太陽光を使う調理器具のコスト削減に取り組んだ。

 医療機器大手のテルモは、海外で活躍できる日本人社員の育成を目的として、「留職」と呼ばれるユニークな研修プログラムの導入を決めた。若手の社員を1人または複数で新興国に送り込み、1カ月から1年にわたって現地のNPO(非営利組織)やNGO(非政府組織)とともに地域社会の課題解決に取り組んでもらうという内容だ。

 「留職」は、海外の大学などに滞在して学ぶ「留学」に対して、海外の社外の職場に滞在して就業経験を積むという意味の造語。留職を手がけるNPO法人(特定非営利活動法人)クロスフィールズの小沼大地代表が考案した。海外の取引先などで就業する場合とは異なり、NPOやNGOと協力して現地社会が抱える課題の解決に取り組む点に特徴がある。

 特に日本企業の事業展開が遅れている新興国では、現地の事務所や駐在員でもなかなか接触できない低所得層の家庭をNPOやNGOのサポートを受けて訪問。低所得層の生活の実態をじかに見ることができる。既にテルモでは、社内公募に応じた13人の社員の中から1人の若手技術者を選抜。クロスフィールズのプログラムを利用して、今秋に新興国へ派遣する計画だ。

 テルモが留職の実施を決めた背景には、昨年5月に発表した中期経営計画で、「2020年までに売上高1兆円」という目標を掲げたことがある。

留職

留職とは、企業で働く人が新興国のNPO(非営利組織)などに赴任し、本業で培ったスキルを生かして、現地の人々とともに社会課題の解決に取り組む実地研修。

留職を導入する主な企業

NEC
テルモ
ベネッセホールディングス

海外で活躍する社員育成に本腰

 同社の現在の連結売上高は3866億8600万円(2012年3月期)。約2.6倍の1兆円まで売上高を伸ばすには、現在は約5割の海外売上比率をさらに高める必要がある。そのために、海外で働ける日本人社員を現在の約150人から大幅に増やさなければならない。実際に2年前から、そうした社員の育成に本腰を入れて取り組み始めた。

 昨年には基礎的なビジネススキルを身につけさせる「ビジネス道場」や英語のネーティブスピーカーとのコミュニケーション力を磨く「グローバルチャレンジ」などをスタートさせた。今年に入って30人程度の若手社員を海外に派遣する予定だ。さらに海外合弁先に半年ほど日本人社員を派遣したり、海外からの留学生が7~8割を占める国内の大学院に派遣したりして、海外での業務に早期に挑戦する機会を与えていく。

 今秋には、工場の生産技術部門に配属予定の新入社員15人全員を1カ月の海外研修に送り出す。そして今回、留職の実施に踏み切った。

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「「留職」─自社では困難な体験を提供する」の著者

多田和市

多田和市(ただ・わいち)

日経ビッグデータ

日経ビジネス記者・副編集長、日経情報ストラテジー編集長、日経ビジネス編集委員、日経BPビジョナリー経営研究所上席研究員などを経て、2014年1月から日経ビッグデータ記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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