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アパレルで続く「下請けいじめ」の闇

公正取引委員会による勧告がなぜ続いているのか

2012年10月2日(火)

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 9月7日、公正取引委員会はライトオンに対し、下請法違反で勧告を行った。その後、9月20日にはパレモ、ニッセンにも下請法違反で勧告が行われた。

 勧告はこれだけではなく、今年7月にはジュニアー、今年4月にコナカ、昨年3月にはマックハウスと、相次いで下請法違反が発覚している。下請法違反の内容は様々だが、勧告で多いのは主に次の2つだ。1つ目は契約にない不当返品である。2つ目は、下請け業者への支払い代金を不当に減額する不当値引きである。一定の取引額を越えた下請けメーカーに支払うべき金額を勝手に値引くというケースが多い。なぜ最近、これほどハイペースに下請法違反が発覚するのだろうか。その背景を考えてみたい。

返品したら「不当返品のため受け取り拒否」

 筆者は1994年から2年半ほど、洋服・靴の販売職に従事したことがある。量販店子会社のチェーン店で、当時の年商規模は100億円には届かず、70億~80億円程度だったと記憶している。販売していた商品の価格はトップス類で990~4900円、ボトムスで1900~8900円で、いわゆる低価格カジュアルを主体としていた。

 商品調達は本部による一括仕入れで、これを各店に振り分けるという形式を採っていた。そのため、特定の商品を他店に移動させたり、商品の値下げを行ったりという指示はすべて本部から出ていた。

 当然、返品指示もあった。その指示はかなりの高頻度であり、何回かに1回の割合で返品先から商品が送り返されてくることもあった。

 返品をする際は、店舗の人間が返品伝票を作成した。品番と枚数、金額を書き、備考欄に返品理由を書く。「不良品」「商品汚れ」「本部指示のため」「バイヤー指示のため」などと返品理由を書いた。

 こうして返品したものがが時々、送り返されてくる。そこには「不当返品のため受け取り拒否」と書かれていた。

 大学を卒業したばかりの当時は何のことやら分からず、本部のバイヤーに電話して「返品したのがまた送り返されてきたんですが、どうしたらいいですか?」と質問する。するとバイヤーは「ちょっとしばらく店で保管しておいて。また改めて指示する」と答える。その後、何週間かして「改めて返品して」という指示があった。

 今の知識に照らし合わせて考えると、このバイヤーはメーカー側に許可を得ずに勝手に返品していたと推測される。立派な不当返品である。

 これが20年ほど前の話である。不当返品は今に始まったことではなく、何十年も前から存在していることが分かっていただけるだろう。

 筆者の友人で、量販店向けメーカーに20年勤務して、OEM(相手先ブランドによる生産)の事務所として独立した者がいる。独立してから8年前後が経過しているので、この業界30年近い大ベテランである。

 彼は、メーカー時代に量販店各社やユニクロ、ハニーズ、ライトオン、パレモ、ニッセン、ジーンズメイト、マックハウスなど大手低価格チェーン店を軒並み担当したことがある。ちなみに彼の所属したメーカーは筆者が勤務していた小売店とも取り引きをしていた。

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「アパレルで続く「下請けいじめ」の闇」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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