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三陸から日本の水産業を改革したい

安全に欠かせない湾口防波堤は、養殖産業を阻害しかねない

  • 宮田 秀明

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2012年10月3日(水)

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 大船渡湾は水深の深い天然の良港である。コンテナ船や客船が接岸する外貿埠頭は水深が13.5mある。今年の5月には2万トン級のクルーズ船「にっぽん丸」が接岸していた。今年10月4~5日にかけ、5万トン級の「飛鳥II」が21年連続、26回目の入港をする。

 江戸時代、大船渡が伊達藩の一部だった頃、スペインからの訪問団が船で訪れて、サン・アンドレスと名づけた。だから今でもサン・アンドレス公園がある。

 今年のゴールデンウィーク、5月の4~5日に、このサン・アンドレス公園で「気仙ふぇす」というイベントがあった。私たち東日本未来都市研究会の仲間や東京芸大生のボランティアも参加していたので、私も行こうかと思っていた。しかし、2市1町の部課長とコーディネーターとの合同会議が5月1日にあったばかりだった。ゴールデンウィークなので新幹線の切符を取るのも、レンタカーを借りるのも難しいかもしれないと、決断を先送りしているうちに当日になってしまった。しかも前日の5月3日は、豪雨が当地を襲い、交通が遮断される有様だった。「気仙ふぇす」の開催は結局5日だけになった。

 出発をためらっていた私だが、4日の午後2時ごろになって、愛車のエンジンを起動した。何しろ私は、学生時代に東大自動車部で主将を務め、ラリーで3連勝したこともある。いくら年を取ったとはいえ、片道500キロぐらいのドライブにひるんでいる場合ではないと思った。

 しかし天候が悪く、東北自動車道の多くの区間で制限速度が時速80キロになっていた。高速道路を降りて、山越えして大船渡に着いたときは、夜の9時を回っていた。「気仙ふぇす」の準備と前夜祭の飲み会を終えたメンバーと合流したのは11時近くになった。幸い翌5日は好天に恵まれ、一日だけの「気仙ふぇす」は盛況だった。

 この日の午前中、私は、環境省のグリーンニューディール基金事業の対象になりそうな公共施設をYNさんと回った。昼食時間に「にっぽん丸」の横で開催されている「気仙ふぇす」を見物。午後2時に大船渡市を後にした。

 その日のうちに帰れるかなと思ったが、結局、帰宅は翌5月6日の午前1時半になった。ゴールデンウィーク中である。東北自動車道の大渋滞は激しかった。眠気と戦うためにバーンシュタイン指揮のブラームスの交響曲を大音響でかけたりした。しかしさすがに11時間半のドライブは疲れた。

理解されない海水循環システムの価値

 大船渡湾には湾口防波堤と防潮堤がそれぞれ建設される予定である。湾口防波堤は高さ13.5メートル。港湾を取り囲むように作られる防潮堤は高さ7~8メートルである。津波で破壊された湾口防波堤は津波の到達時間を遅らせ、命を失う人を減らす効果があった。もう一度、もっと高い頑丈なものを建設することが決まっている。

 ここで気になるのが大船渡湾内で行われている養殖漁業である。湾口防波堤を造ると、湾が閉鎖海域になってしまうので、水質が悪くなる。

 似たようなリアス式の地形は、日本では愛媛県南部の宇和海に面した地域と三重県の伊勢志摩地方、そして、ここ岩手県の三陸地方にしかない。もちろん違い――愛媛県と三重県の主産品は真珠とタイ、岩手県はカキとホタテ貝――があるが、似たような水産業の現実がある。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長