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中国での不正蓄財は先進国の永住権につながっている

裸官(らかん)――チャイナ・マネーの伏流が世界を覆う

2012年10月4日(木)

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 2012年9月28日、中国の新華社は次期政権が誕生する第18回党大会の開催日程とともに、重慶市元書記・薄熙来に関する中共中央政治局の決議を公開した。それによれば11月8日に党大会を開催し、薄熙来は党籍剥奪およびすべての役職を解任され司法に回したとのことだ。

 薄熙来は4月10日から中共中央紀律検査委員会の取り調べを受けていたが、中共中央委員会委員および中共中央政治局委員の役職は正式には「停止」であって、正式文書としては「剥奪」ではなかった。それを正式に「解任」とし党の処罰として最も重い「党籍剥奪」にしたのである。社会生命を完全に失い、生きていたとしても二度と再び政治の世界には復帰できない。

 この時期になって薄熙来事件の結論を出したのは、彼を完全に中共中央から切り離して、党内問題をきれいにした上で第18回党大会を開く、ということだ。

 発表時期が遅くなったのは、前回も書いたように、反日デモの中に最初から毛沢東の肖像画が現れ、現政権に対する不満を若者たちが表明していたからである。それが落ち着くのを待ったという意味もある。

職権乱用と異性関係で断罪した理由

 薄熙来の罪状は、これまで述べてきたような「第二の文革を招く」といった政治的内容は一切触れず、ただ単に巨額の汚職や職権乱用あるいは不正常な異性関係に限定されている。これは注目に値する。貧富の格差に目をつけた薄熙来の政治運動を罪状とすると、またもや若者、特に毛沢東万歳派を刺激することになるという配慮が見て取れる。

 その配慮の背景には、現に存在する激しい貧富の格差がある。

 さて今回は、権力の周りに一極集中的に集まっている利権がもたらす「不正蓄財」の地下流に関して考察する。

 2012年3月、中国政府のシンクタンクである中国社会科学院の法学研究所が出したブルーリポートの中で「裸官」を特集した。政府系報告書が「裸官」を特集したのは初めてのことである。

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「中国での不正蓄財は先進国の永住権につながっている」の著者

遠藤 誉

遠藤 誉(えんどう・ほまれ)

筑波大学名誉教授

1941年、中国長春市生まれ、1953年帰国。理学博士。中国で国務院西部開発弁工室人材開発法規組人材開発顧問、日本では内閣府総合科学技術会議専門委員などを歴任。2児の母、孫2人。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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