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「強い流通網を構築するカギは取引先を儲けさせることから」

第6回:小売店や卸業者とのつき合い方

  • 山下 充洋

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2012年10月23日(火)

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 海外における販売戦略において特に重要なのは、その国の中心部のみならず、地方のすみずみに至るまで流通網を構築すること。なぜなら、販売ネットワークの強さこそがマーケティングのカギであり、売れる商品のアイデア、製造コストの抑制、商品の値崩れ防止にも大きな影響を及ぼすからだ。

 マンダムの自社調査によれば、インドネシアにおける「ギャツビー」の知名度(30代以下の男性が対象)は、ほぼ100%と日本での知名度をしのぎ、マンダム製品の整髪料市場でのシェアは約8割にのぼる。自社製品をいかに店頭に並べ、多くの消費者の手に届けるのか、その流通戦略について聞いた。(聞き手は、伊藤暢人)

御社がインドネシアに進出してから40数年。ここに、アジア最大の生産・販売拠点であると同時に全土に流通網を確立しています。

山下:マンダムにとって流通網というのは、「生活者に歩み寄る」ための絶対必要な機能だと捉えています。現在営業拠点は約100拠点ありますが、まず初期に進出したのが、ジャカルタ、スラバヤ、メダン、ジョグジャカルタ、パレンバン、ジャンビなど、一般に「12大都市圏」と言われているエリアです。

 そこへの進出が終わると、今度は港や空港や駅など都心からの交通手段がある都市いわゆる州都や大都市といわれる街に手をつけ、その次にそれらの街から定期バスが出ている町や村などに進出し、最後に本当の地方、小さい村や集落への流通網を構築して行くという様に段階的に販売網を広げてきました。そして今も拡大しています。

 現在で導入店数は約39万店になりましたが、地域別の売り上げ分布がインドネシア国内の人口分布とほぼ一緒です。決して大都市に偏ったり、特定のエリアでの売り上げに頼ったりと言うことはありません。これは40数年かけて戦略的かつ継続的に流通網を広げていった結果であり、マンダムが自信と誇りを持っている点の1つです。

 インドネシアに進出した、あるいはこれから進出したいとお考えの方は、その爆発的な経済成長と2億4000万人という日本の倍の人口に目をつけられたはずです。そのことを常に忘れずその巨大な人口のボリュームゾーンを徹底的に狙い続けて欲しいですね。ただ日本で販売している商品を持ってきて海外のその市場で販売したいというだけなら、何も販売価格が低くなる新興国へ行くよりも、日本国内や先進国で商売した方が利幅も大きくリスクは少ないでしょう。

 そうではなくて、2億4000万人の大市場のボリュームゾーンに売りに来たのだという本当の目的、つまり原点を忘れてはなりません。ここからブレないでください。カベにぶつかったり、何か迷いが生じたときには必ず、この「なぜ進出してきたのか?」という原点に戻って打開策を検討してください。

強力な販売網を持つことは、価格競争などにおいてもメリットが大きいでしょう。

山下:マンダムの製品は月1回あるいは2週間に1回くらいの頻度で購入していただくFMCGの日用雑貨ですので、偏りを減らして平均的に分布していることが、安定した売り上げと利益を確保するための重要なカギになります。しかも、これだけの流通網を持っていれば新製品の投入時にも、最初に全店に行き渡らせる分だけを生産しても、それだけで原材料は一定規模の購入量を満たします。つまり、それだけ購買力が上がるのです。生産の効率を引き上げることができ、また開発コストを吸収するメドが立ちますので、数多くの商品の開発に挑戦できます。結果的に適価で品質の良い商品を数多く提供することにもつながります。

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