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結婚指輪を売って「明日のパン」を買うギリシャ人

欧州現地ルポ ギリシャ編(後編)

  • 豊島 逸夫

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2012年11月2日(金)

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 国家が破綻した時、そこで暮らす人々の生活はどうなるのか。実際にギリシャ・アテネの街を歩き、人々と話して見聞きしたことをお伝えする。ギリシャシリーズの後編である。

 アテネのランドマーク、アクロポリス神殿に行くには地下鉄アクロポリス駅から徒歩となるのだが、その駅構内のあちこちに、ミロのビーナスのような彫刻物や、古代のツボのような生活用品が、さりげなく展示されている。地下鉄の駅を建設した時に地下から採掘された品々なのだ。

 どれも東京・上野の博物館に展示されたら「国宝級」に扱われるのでは、と思われるものばかり。アテネ市街の地下には、いったいどれほどの「文化遺産」が残存していることか。この「含み資産」の総価値を「お宝鑑定団」に聞いてみたいところだ。

地下鉄の駅構内にさりげなく展示されている古代の彫刻や生活用品。これが東京上野の博物館にあったら、国宝級の扱いでは?と思われる。

ギリシャ国内では、金は売られている

 とはいえ、ギリシャは小国。独メルケル首相の本音は「スペインはtoo big to fail 、つまり大きすぎて潰せない」。でもギリシャは、イタリア・スペインに防火壁を構築したところで即、切る、というシナリオが筆者の見立てである。

 ギリシャ国民も、どうやら「いずれ捨てられる」と覚悟しているようで、せっせとユーロ紙幣の貯蔵に走り、金持ちは資産の海外逃避に動く。

「有事の金」より「有事のユーロ」。

 外為市場でどれだけユーロが売られても、極限状態のギリシャ国内で、イザというときモノを買えるのはユーロ紙幣に限る。仮に新ドラクマ(ユーロ導入以前に使われていたギリシャの通貨単位)に移行しても、国内の平行市場でユーロ紙幣にはプレミアムがつくだろう。クレジットカードや銀行カードはアテにならぬ。

アテネの金買い取りショップ。結婚指輪を売って明日食べるパンを買うといったような、切迫感に満ちた客が多い。

 ギリシャ国内では、「有事の金」は売られている。郊外の駅近くには必ず「金買い取りショップ」がある。「数少ない成長産業」なのだそうだ。日本と異なるのは、「タンスの肥やし」と化した古いゴールドジュエリーを売って「お小遣い稼ぎ」などというような悠長さが全く感じられないところだ。まさに「明日のパン」を買うために、お宝の結婚指輪を泣く泣く手放すという切迫感に満ち溢れている。

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