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米国エネルギービジネスの終焉は本当か

再エネに手厚い政策支援、シェールガス革命でCNG車に脚光

  • 日経BPクリーンテック研究所

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2012年10月22日(月)

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 米オバマ大統領の掲げた、環境エネルギー産業による経済活性化政策によって一躍、脚光を浴びたクリーンテック分野。スマートグリッド(次世代電力網)が「第2のインターネット」になるとの見方が広がり、太陽光発電やEV(電気自動車)が普及期を迎え巨大なビジネスチャンスを生むとの期待感が膨らんだ。多くのベンチャー企業が登場し、投資家から資金を呼び込んだ。だが、今年に入って、「クリーンテックブームは終わった」との声も出てきた。スマートグリッドや再生可能エネルギー、EV市場をけん引しつつあった米国市場は、どこにいくのか、見方が分かれている。その行方は世界の新エネルギービジネスにも大きく影響する。
米国クリーンテックベンチャーを苦しめる中国製の太陽光パネル。写真は、中国最大手のサンテックパワーの太陽光パネル

 クリーンテックブームの終焉を最も印象付けたのは、全米第3位の太陽電池パネルメーカー、ソリンドラが昨年9月に破綻したことだった。同社は、米政府から約400億円の融資を受けた太陽電池ベンチャーの成長株とされていた。しかし、中国製の太陽光パネルとの価格競争に巻き込まれ、急速に業績が悪化した。米国市場では昨年から今年にかけ、太陽光パネルの価格が3分の1になったと言われる。

 同社に限らず欧米の太陽電池メーカーの業績は、中国メーカーの低価格攻勢によって業績が悪化、複数企業が破綻した。太陽光発電と並んで成長が見込まれている集光型太陽熱発電(CSP)で実績のあったブライト・ソース・エナジーも、土壇場で株式公開(IPO)を取りやめた。CSPは太陽熱で蒸気を作り、タービン発電機を回すシステム。大規模化すれば太陽光発電より発電コストは安いと言われていた。しかし太陽光パネル価格の予想外の下落が逆風になった。

シェールガス革命で米国は天然ガス輸出国に・・・。写真は米国内のシェールガス採掘現場

 中国メーカーの攻勢に加え、米国政府の再生可能エネルギー促進策への不透明感も出てきた。非在来型のシェールガスの生産が本格化してきたことが背景にある。シェールガスの可採埋蔵量には諸説あるが、最大のものでは米国のエネルギー消費量の400年分という。少なくても100年だ。これまで認めなかった輸出も認める方向だという。

 すでにシェールガスの影響を受けているのが、原子力発電だ。米国では、2000年代に入りスリーマイル島原発事故以来、止まっていた、原発の新設気運が盛り上がり、「原子力ルネサンス」と呼ばれた。だが、ここ数年、シェールガス生産によって天然ガス発電のコスト競争力が高まり、原発新設計画の凍結が相次いでいる。

 米国の再生可能エネルギー促進策は、温暖化対策以上に、エネルギーの海外依存を下げるエネルギー安全保障の側面が強いだけに、シェールガス革命によって政府による再生可能エネルギー促進策が後退するとの読みも出ている。

VCの多くが手を引き始めている

 スマートグリッド分野で“ブーム”に水を差したのが、米マイクロソフトやグーグルなどによるスマートメーター(次世代電力計)派生ビジネスのとん挫だ。両社は、家庭のエネルギー使用情報の分析を基にした省エネサービスを試みたが、プライバシーの観点などから、消費者に受け入れられなかった。

 「スマートグリッド関連で成功したのは、大規模事業所向けのデマンドレスポンス(DR=需要応答)だけ」というのが、米国のベンチャーキャピタル(VC)における評価だ。

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