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“小さなサプライズ”がお客のココロをつかむ

客があふれかえる居酒屋~エー・ピーカンパニー社長米山久が語る(前編)

  • 田代 真人

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2012年10月24日(水)

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 ここ数年、居酒屋のデフレぶりがすさまじい。全品500円のワンコイン居酒屋が出たかと思ったら、あっという間に300円を切ってしまった。とにかく酒好きにはデフレ万歳状態ではあるが、一方で耐えきれずに潰れていく居酒屋も多いと聞く。そんな群雄割拠の居酒屋業界だが、1人あたりの単価が通常の倍以上、4000円前後なのに客であふれている居酒屋チェーンがある。

滞在時間にサプライズを感じてもらう

 『塚田農場』は、宮崎産地鶏の『みやざき地頭鶏(じとっこ)』を使用した料理をメインにする居酒屋だ。どの店も予約が取れにくく、満席が当たり前。店内を行き来する元気な笑顔の店員が特徴的だ。

「店舗スタッフはほとんどがアルバイトですが、ちゃんと自分の言葉で料理の説明をするように指導しています」と話すのは運営する株式会社エー・ピーカンパニーの米山久社長だ。

 「私たちの料理は生産者の想いがいっぱい詰まっているんです。大切に育てた鶏を美味しく食べてほしいという想い。私たちは養鶏場も営んでいるから第一次産業である生産者の想いがわかる。だからこそ伝えたいのです」

米山 久(よねやま・ひさし)
1970年11月東京生まれ。2001年にダーツバーを出店して飲食業に参入。2004年、みやざき地頭鶏(じとっこ)居酒屋『わが家』1号店を開店。2006年、宮崎県日南市に自社養鶏場を開設。2012年8月現在『塚田農場』『じとっこ』はじめ、さまざまなブランドで全国128店舗を運営。(撮影:石塚龍彦)

 『塚田農場』ではメニューも“伝えたい気持ち”でいっぱいだ。雑誌で紹介するように細かい説明書きがある。だが、そもそもどうして養鶏場を営んでいるのだろうか? 鶏肉屋直営の居酒屋はあるが、最初に居酒屋を出して、その後、鶏肉屋を通り越して、養鶏場まで営む例は過去にないのではなかろうか。

 エー・ピーカンパニーは2004年、東京・八王子に“みやざき地頭鶏”専門居酒屋『わが家』を開業する。その開業に合わせて全国から見つけてきた地鶏が“みやざき地頭鶏”だった。“みやざき地頭鶏”は2004年に地鶏肉として認定を受けたばかりで、おいしいだけでなく成長性も高いので安い単価で提供できると考えたからだ。

 「最初は我々も食肉販売業者から仕入れていました。しかしそれでは原価が高すぎて安い値段で提供できないんです。生産者とのあいだに一次問屋と二次問屋が入っていましたから。そんなある日のことです。納品された地鶏のパックに、生産者が記されたシールが剥がされずに残っていたのです。そこでひらめきました。この人から直接仕入れればもっと安くなるはずだと。それでホームページを検索したのですが出てこない。そこで電話帳で探してみたらあったのです。そこからは電話攻勢。最初は怪しまれましたが、最後には『一度来てみたら』と言っていただけたのです」

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